今回から私の大好きな TAMA をシリーズでご紹介します。今回紹介するのは TAMA の輸出用35・4桁シリーズのアコースティックギター 3558 です。ネックブロックにシリアルナンバーが無いので製造年が分かりませんが、このシリーズは、1974年から1976年頃まで製造されたとのことです。正式な国内販売ルートは無かったそうですが、TGシリーズはその後に作られました。3558の縦ロゴは非常に珍しく、当時の価格は450US$だったようです。オイルショック直後の為替レートは280円から300円ぐらいだったので、トップのみ単板のギターとは言え、かなりの高級ギターだったのではないでしょうか。

 ネックブロックには、BlueBell の TAMA製でよく見かけるM.Nakamura のサインがあり、ネックは、トラスロッドのないSQタイプです。

 また、作りの精度が高いせいかサイドバックが合板であるにもかかわらず、TAMAらしく大きくなります。また、40年余り経過していますが、大きな修復歴もなく比較的きれいな状態です。

 見た目も美しく、大変気に入っています。

 

 

(画像1)

 

(画像2)大きな傷はありません。

 

(画像3)

 

(画像4)見事な板目です。

 

(画像5)

 

(画像6)

 

(画像7)トラスロッドはありません。

 

(画像8)ゴトーのスターペグです。

 

(画像9)べっこうではありません。

 

(画像10)M.Nakamura のサインがネックブロックにあるのは、

初めて見ました。

 

《まとめ》

 この個体はオークションで見つけたのですが、TAMAファンの方には特別なギターかと思います。それは1974年に初めて TAMA が Ibanez のカタログに掲載され、そのデビューを果たしたのがこの 3558 でした。その時は横ロゴでしたが、この個体はその後のもので、カタログにはないSQネックです。スペックもトップのみ単板ですが良く鳴ります。さすが TAMA は技術も高く、そのすごさを感じます。

 

《次回のアコギ》

 次回の紹介アコギは、TAMA TG-120 です。