怒りとは、目の前の脅威に対して攻撃や威嚇をすることで自分を守ろうとするための感情なのです。
怒りという感情はまるで、王に任され一人でお城を守るお姫様のようなイメージなのかもしれません。
本当は怖くて不安で寂しくて仕方がないのに
精一杯強がって、精一杯威厳を保ち
時々そんな自分に疲れ、悲しく虚しくなりながら
それでも精一杯、不信を抱いていそうな家来や攻め入りそうな敵を威嚇して
本当は怖くて不安で寂しくて、悲しくて仕方がないのに
怒りというお姫様は一生懸命、その気持ちを隠して城と自分を守っているのです。
城や自分を脅かす存在を「強い自分」を演じる事で制圧しようとしているのです。
しかし、怒りのお姫様がどれだけ強がっても、どれだけ威厳を保とうとしても
お城の家来にはどこか見透かされているような気がして
攻め入る敵も止むことがない。
怒りのお姫様はいつしか疲れ果て
怖くて不安で寂しくて、悲しくて仕方がない
そんな気持ちが溢れそうになった時。
憎しみという騎士が現れるのです。
お姫様の本当の気持ちを知ったこの憎しみという騎士は、お姫様を安全な地下牢に閉じ込め、お姫様に代わって城を守り始めます。
とても強い騎士ですが、ただこの騎士には見境がありません。
お姫様を見透かす家来、攻め入ってきた敵に一切の容赦をしません。
しかもそれでは収まらず、まるで暴走しているかのように
少しでもお姫様を傷付ける可能性のありそうな者
少しでもお城に侵入してきた者
全てをなぎ払ってしまいます。
お姫様は城と自らの安全の為には仕方がないと思いながらも
時々居ても立っても居られなくて地下牢から叫ぶのです。
「これは私が望んでいた結果じゃない!本当はそんな事を望んでいるわけじゃないの!ごめんなさい!!」
けれど声は届かない。
いつしか城には誰もいなくなりました。
城に近寄る者もいなくなりました。
お姫様はもっと悲しくなったけど、けれど城を守ってくれるこの騎士をどうしても手放せないとも思うのです。
お城を守りお姫様を守ったつもりだった憎しみという騎士は
泣きやまないお姫様見て思います。
「守りたかっただけなのに。笑顔にさせてあげたかっただけなのに。」
怒りのお姫様はただ、怖くて不安で寂しくて、悲しくて仕方がなかったのです。
それに気付いて欲しかった。
分かって欲しかった。
もう精一杯なんだという事を、せめて認めて欲しかった。
ただそれだけだったのです。
憎しみという騎士が現れる前に
お姫様はどのようにすればよかったとあなたは感じますか?
もし憎しみという騎士が現れてしまったとしたら、あなたならどのようなハッピーエンドを描くでしょうか?
あなたの物語がハッピーエンドになるように
あなたなりのハッピーエンドを描くために
私はここでお待ちしています。