Peace、戦禍を潜り抜けたバラに願いを込めて…
かつて日本は、列強国と対等になるために、様々な策を実行した。
満州国という傀儡国を作ったのもその一つだ。
当時、中国は激しく抵抗した。
日本は当時、強硬であった。
国際的に問責、非難されたが反発。
そして世界大戦までも引き起こすことになった。
だが、戦争は残酷でしかない。
もたらすのは痛みと苦しみ。
憎悪の連鎖と応酬。
この世の地獄である。
当時の日本は、反戦活動を厳しく弾圧。
通信網も今と違うから、連携が困難で反戦の声は消されてしまった。
(参考:中日新聞2020年12月8日「鶴彬獄死の末にある戦」/朝日新聞声語り継ぐ戦争「平和主義の父を逮捕した特高」/荻野富士夫著「来るべ き戦争遂行の準備」に抗するために/関西学院史紀要「戦間期関西学院における恒久平和運動について」)
私たち日本人は、あの戦争を悔いる。
私たちは、戦争を止められなかった過去を悔いて然るべきなのだ。
今後も同じ轍を踏むことを、許してはならない。
なのに今、過去を繰り返すような酷い出来事が起こっている。
ロシアがウクライナに侵攻。
破壊や殺傷の断行に、怒りを覚える。
大国とは思えぬ狭量な判断ではないか。
だが、人々は反戦の声をあげている。
ロシアの人々もだ。
今なら、通信網は世界中を駆け巡り、国内外から声をあげられる。
世界各国からの、この精一杯の声は、切なる願いなのだ。
戦争を止める者こそ英雄である。
破壊や殺傷を進める者は悪人だ。
権力者よ、私心を国益にすり替えるな。
讒誣と攻撃で何を得ようというのか。
そこにあるのは不名誉なのに。
(2021年5月25日撮影:せんだい農業園芸センターにて)
このバラの名は、ピース。
戦中に作られた数ある苗のうち、伝手でアメリカに渡った苗が戦禍の中で残ったという。
ベルリン陥落の頃、このバラは平和への願いを込めてPeaceと名付けられた。
(参考:福山市世界バラ会議推進室)
このバラを掲げて、平和を願う。