Alice 3 のモデルやギャラリーに満足できなければ、外部からインポートして使うことができます。ただし、インストールされているAlice のバージョンが 3.6 以降であることが必要です。もし 3.6 未満であれば、バージョンアップさせてください。
インポートできるファイル形式はCollada DAE format (拡張子がdaeとなっているファイル)です。
ただし、「そのモデルにはテクスチャマップと法線が必要です」とのことですが、では、「テクスチャマップ」とは何かということになります。その前に「テクスチャ」とは、ウィキペディア(Wikipedia)によると、「テクスチャ(Texture)とは、物の表面に触れた際の質感、感触、外観」ということです。Alice 3 で使用されるモデルやギャラリーは3Dデータです。形状の情報と色や質感の情報を持っています。法線マップとは、凹凸の情報を持たせることができるテクスチャーです。このような3Dデータを作成したうえで、拡張子がdaeとなっているファイルとして書き出す必要があるわけです。これを行うソフトとしては様々ありますが、この場ではBlenderという3DCG(3 Dimensional Computer Graphics)の完全無料ソフトを使うことにします。そして、月(Moon)の3Dデータを作成して、Alice 3 にインポートします。
Blenderで月(Moon)を作成する
インストールしたBlenderを起動し、ファイル (File) > 新規 (New) > 全般 (General)をクリックします。
すると、立方体が表示されます。
立方体をそのまま使うか変形させてモデルやギャラリーを作るのであれば、この表示のまま作業を続けますが、ここでは月ということなので、立方体をクリックして選択してデリートキーで削除するか、Xキーから削除します。そして、追加 > メッシュ > UV球とクリックします。
すると、球体が表示され、その左下に「UV球を追加」設定パネルが開かれます。何か操作をしていてこの設定パネルが消えてしまった場合は、直後であれば[F9]キーで再表示させることができるようです。
セグメントやリングとは、UV球のメッシュ構造の分割数です。この数字が大きくなれば、多面球体から、より真球に近くなるということです。ただし、データ量が増すのでPCのスペックによっては処理に時間がかかってきます。
- セグメント・・・横方向の細かさ
- リング・・・・・縦方向の細かさ
- 半径・・・・・・UV球の半径
- 他のプロパティは見ての通りなので説明は省略

モディファイアープロパティが開かれるので、モディファイアーを追加 > サブディビジョンサーフェスをクリックします。
すると、設定パネルが開かれます。
設定パネルの項目 ビューポートを1から2に変更する。マウスのホイールを動かすと拡大・縮小ができます。さらに滑らかな球体にするためにマウスを右クリック > スムーズシェードをクリックします。
これで滑らかな球体になりました。では、次に月の表面を作成します。
画面最上部のトップバーの Shading をクリックします。すると、処理時間経過の後、以下の画面のようになります。
中段メニューバーの 新規 をクリックします。すると、マテリアルについての設定項目が表示されます。
さらに続けて、中段メニューバーの 追加 > テクスチャ > 画像テクスチャ をクリックします。
これで、月の表面を作成する準備が出来ました。
月の表面データの取得
米航空宇宙局(NASA)より月の3Dモデルを作成するための「CGI Moon kit」が公開されています。NASA SVS | CGI Moon Kit から、Color(色の情報)と Displacement(凹凸の情報)の2種類のデータをダウンロードします。解像度の異なる数種類のデータがありますが、最大のデータをダウンロードしました。
ダウンロードした月表面データを、作成した球体に適用する
画像テクスチャの設定パネルの開く をクリックするとBlenerファイルビューが開くので、ダウンロードして保存した月表面データの lroc_color_poles ファイルを選択して 画像を開く をクリックします。
カラーからベースカラーへ、リンク線をつなげます。
私のPC環境では、ダウンロードした lroc_color_poles.tif (494.1MB) のサイズが大きすぎたのか、Blenderが落ちました。lroc_color_poles_4k.tif(12.5MB)、lroc_color_poles_8k.tif(48.3MB)では問題なく表示されました。
マテリアルのデータに名称を付けます。「マテリアル」を「Moon001」に変更する
⇓
次に、粗さ をクリックして、値を0.9に変更する
⇓
これで、色のデータは反映できました。次は凹凸のデータを適用します。
そのために、もう一度、中段メニューバーの 追加 > テクスチャ > 画像テクスチャ をクリックします。
凹凸のデータ用の画像テクスチャの設定パネルの開く をクリックするとBlenerファイルビューが開くので、ダウンロードして保存した月表面凹凸のデータの idem_16.tif(63.3MB)ファイルを選択して 画像を開く をクリックします。
色空間の設定をsRGBから非カラーに変更します。
そして、カラーからディスプレイスメントへ、リンク線をつなげます。
次に、再び、中段メニューバーの 追加 > ベクトル > ディスプレイスメント をクリックします。あるいは、ショートカットキー:Shift + A > ベクトル > ディスプレイスメント とクリックします。
すると、ディスプレイスメントの設定パネルが開かれるので、テキトウな位置に配置します。そして、マテリアル出力パネルのディスプレイスメントのリンク線を接続点からドラッグして、ディスプレイスメントの設定パネルの高さに接続します。さらに、ディスプレイスメントの設定パネルのディスプレイスメント接続点からマテリアル出力のディスプレイスメント接続点に接続します。
中段メニューバーの 追加 > ベクトル > マッピング をクリックします。
マッピング設定パネルを適当な位置に配置します。
中段メニューバーの 追加 > 入力 > テクスチャ座標 をクリックします。
テクスチャ座標パネルを適当な位置に配置します。
「lroc_color_poles_4k.tif」という名称の画像テクスチャの設定パネルのベクトル接続点からマッピングの設定パネルの右側ベクトル接続点へリンク線をつなぎます。さらに、「idem_16.tif」という名称の画像テクスチャの設定パネルのベクトル接続点からマッピングの設定パネルの右側ベクトル接続点へリンク線をつなぎます。つまり、マッピングの設定パネルの右側ベクトル接続点にはリンク線が2本つながっているということです。そして、次に、マッピングの設定パネルの左側ベクトル接続点から、のUVテクスチャ座標パネルのUV接続点へリンク線をつなぎます。
では、いよいよAlice 3にインポートするわけですが、その前に、3Dデータを拡張子がdaeとなっているファイルとして書き出さなければなりません。Blenderのファイル > エクスポート > Collada(デフォルト)(.dae)をクリックします。すると、Blenderファイルビューが開くので、ユーザーのドキュメントフォルダーを開き、Alice3フォルダーの中のMyDAEsフォルダーを開き、任意のファイル名に変更し、COLLADAのエクスポートボタンをクリックします。
それでは、Alice 3 を起動します。任意のプロジェクトを開き、ファイル > import Model...(beta) をクリックします。MyDAEsフォルダーが開かれて、ファイル選択画面になって、先ほど保存したdaeファイルが表示されているはずですが、それを選択して、開くボタンをクリックします。すると、Preview Model画面が開くので、Model Name と Superclass を設定して、Rotate Model の矢印ボタンでMoonの向きを調整した後、OKボタンを押す。
ちなみに、下図は、最初にUV球を追加した時に表示された、「UV球を追加」設定パネルでセグメントを32、リングの数値を16に設定して同じように進め、インポートしようとしたときのPreview Model画面です。Moonの表面のエッジが目立っていることが確認できます。
これで、ギャラリーからシーンへ配置できるようになりました。今後の課題は、Blenderの3Dモデリングに習熟して完成度を高めること、あるいは、3Dモデル生成A Iを活用することです。































