Fukuの散歩道

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気の向くまま 心の向くまま カメラを手に 綴ってみたい

風は心 気は空 いずこへ向かうか

 前回は、「akira」を前進 → 左手方向 → 後退 → 右手方向とプログラミングで動かしました。左手方向に動いた時にカメラの視野から外れ、カメラビュー画面(初期カメラビュー)から消えました。そして、カメラをプログラミングで動かして視野に入れることもできました。

 カメラの位置はプロパティパネルで「this.カメラ」に切り替えた状態で表示される「this.カメラのプロパティ」の「position」の数値で表されています。初期状態では x: 0.00   y: 1.56  z: -7.85 となっています。

 3Dアニメーションのスタートは、この初期カメラビュー画面で見えている画面から始まります。この時のカメラの位置とか向きをコントロールするボタンが下図の矢印となっています。つまり、前回の続きで言えば、「akira」の横顔を「撮影」できる位置までカメラが移動して、プログラミングで「akira」を動かせるということです。また、後述しますが、「akira」自身をコントロールして配置することにより、 カメラが移動しなくても「akira」の横顔を「撮影」して、プログラミングで「akira」を動かせることもできるということです。

 

 上図の、このボタンは3つのグループに分かれています。これら3つのグループのそれぞれの矢印について説明します。

 では、「this.カメラ」に切り替えた状態のままで、「カメラビュー」が「初期カメラビュー」となっていることを確認してから、カメラコントロール矢印左端の横方向の矢印コントローラをクリックします。すると、「初期カメラビュー」画面で表示されている「akira」がクリックした矢印と反対の方向へ動きます。この時、xの数値はクリックしている時間(量)によって変化します。クリックしながら横へドラッグすると速く動きます。そのまま逆方向へドラッグすると逆方向へ動きます。また、そのまま縦方向にドラッグすると、xとyの数値が同時に変化します。もちろん、縦方向の矢印コントローラだけをクリックするとyの数値だけが変化します。簡単に言えばカメラが左右上下に移動するということです。

  次に、カメラコントロール矢印真ん中の縦方向の矢印コントローラをクリックします。すると、「初期カメラビュー」画面で表示されてい「akira」がクリックした矢印の方向へ動きます。この時、zの数値はクリックしている時間(量)によって変化します。クリックしながら縦へドラッグすると速く動きます。そのまま逆方向へドラッグすると逆方向へ動きます。簡単に言えばズームイン、ズームアウトということです。また、横方向の矢印コントローラをクリックすると、「初期カメラビュー」画面で表示されている「akira」がクリックした矢印と反対の方向へ動きます。この時、x y zの数値は変化しません。これは、カメラを固定したままレンズの向きを左右に振っているということです。また、そのまま縦方向にドラッグすると、zと何故かxの数値も若干変化します。

 さらに、カメラコントロール矢印右端 の円弧方向のコントローラをクリックします。すると、「初期カメラビュー」画面で表示されている「akira」がクリックした矢印の方向へ動きます。この時、x y zの数値は変化しません。クリックしながら縦へドラッグすると速く動きます。そのまま逆方向へドラッグすると逆方向へ動きます。これは、カメラを固定したままレンズの向きを上下に振っているということです。

 初期カメラビュー画面内で、「akira」以外の所にマウスポインターを置き、クリックしたままドラッグすると、ドラッグする方向によって、xとzの数値が変化すると共に「akira」も動きます。

 プロパティパネルで「ハンドルの形状」が「標準」または「移動」となっていることを確認して、初期カメラビュー画面内で、「akira」にマウスポインターを置き、クリックしたままドラッグすると「akira」を移動させることができます。この時、「this.akira」の「position」のxとzの数値が、ドラッグに応じて変化します。

 ハンドルの形状」が「標準」または「回転」となっているの時、「akira」にマウスポインターを置き、クリックだけすると、「akira」の足元にリング状のコントローラが現れます。このリングをマウスでドラッグすると「akira」の体が背骨(spine)を中心軸として回り(turn)ます。体の向きを変えているわけです。

 体の向きを変えた状態で、実行してみてください。コマンドブロックの配置通りに動いていることがわかるでしょう。

 次に、ハンドルの形状」が「回転」の時、「akira」にマウスポインターを置き、クリックだけすると、「akira」の体の頭頂部に円弧リング状のコントローラが現れます。青の円弧コントロールは前傾・後傾(turn)、白(グレー?)の円弧コントロールは左傾・右傾(roll)、足元のリング状のコントローラはスピン(turn)に対応しています。コマンドブロックの対応と同じです。

 また、ハンドルの形状」が「移動」の時、「akira」にマウスポインターを置き、クリックだけすると、「akira」の体の頭頂近くに矢印が現れます。この矢印にマウスポインターを置き、矢印を暗転させてからドラッグすると、yの数値が変わり、「akira」の身体は天地の方向(up/down)へ移動します。この動作をコマンドブロックで設定すると、空を飛んだり、ジャンプさせたり、穴へ落ちたり、崖から飛び降りたりというようなシーンを作ることができるというわけです。ついでに言うと、プロパティパネルが「this.akira」の時、「Opacity」の数値を変更すると透明度が変わります。ゲームを作る時に使えそうです。

  さらに、「ハンドルの形状」が「サイズ変更」の時、「akira」にマウスポインターを置き、クリックしたままドラッグすると、「akira」の大きさを変えることができます。このようにして、配置したギャラリーのサイズを変更してシーンを作っていきます。

 

 今回行ってきた様な、カメラの位置を変えたりしていると、前の位置・元の位置がどこか分からなくなったりします。その様な時に瞬間に前や元の位置に戻れるボタンがあります。

  下図のように、プロパティパネルの下部に「カメラマーカー」  があり、▶︎をクリックすると、カメラの位置を記録させるボタンが現れます。

 見えているシーンビューのカメラポジションでよければ、「+カメラマーカーの追加」ボタンをクリックします。すると、ウィンドウ「カメラマークの追加」が現れます。名前欄の初期値のテキストが反転色となっているので、必要であれば、カメラポジションを複数個記録した場合に識別するためのポジション名を入力して「OK」をクリックします。

 すると、下図のように、カメラポジション名が付けられた赤いカメラマークのボタンが現れます。このボタンをクリックすることにより、カメラの位置を記録することが出来ます。

記録後、記録した位置にカメラを戻す場合には、このボタンをクリックすると、瞬時に戻ることが出来ます。同様の操作で複数個、ボタンを設定できます。

 キャラクター・ギャラリーを移動させた時の位置の記録は、オブジェクトマーカーで記録できます。操作はカメラマーカー と同様です。カメラマーカー とオブジェクトマーカーをそれぞれ複数個記録した時の表示を下図に示しておきます。

 

 今回の最後に、カメラビュー画面の切り替えについて、説明します。いままでは、初期カメラビューしか見ていませんでした。「初期カメラビュー」と表示されたボックスをクリックすると、ドロップダウンリストが下図の様に表示され、それぞれに切り替えられます。これらによって、配置されたカメラ・カメラマーカー・オブジェクトマーカー・キャラクター・ギャラリーのそれぞれの位置関係が分かります。