AIDの告知について最近出来事がありました。


まず、私は性別変更の際、陰茎形成をしておりません。

なので、下半身は女のままです。

娘はAIDで誕生しました。


慶應義塾大学病院で新規のAIDは受け付けていないと何年か前に聞いたけど、今はどうなんだろう。


私の時はギリギリ間に合ったと言う感じで、12回目のAIDでやっと誕生した娘たち。(一卵性双生児)


事前のカウンセリングから告知の重要性について勉強し、AIDについての絵本を渡され、私たち夫婦も子供が産まれたら必ず告知すると決めていました。


娘たちは現在3歳、自分は女であり、男にはちんちんがあり、女はついてない(娘は女の人はぺっぺがあると言っています)と理解しています。


ちなみに娘が一緒にお風呂に入るのは、妻か私かじいじのみなので、男のじいじはちんちんがある。女のお母さんはぺっぺがある。お父さんは男なのに何でぺっぺなの?

と素朴な疑問が生まれているようで、それは何の前触れもなく、しかし結構な頻度で最近聞かれます。


最初から私に対しては予想を上回る聞き方をされました。


それは娘たちとブロックで遊んでいる時。

「お父さんは神様が間違えてぺっぺにしちゃったんだよねー?」

と突然娘から言われました。


神様が間違えて、、なぜそんな言葉が??


何しろ、神様が間違えたことが原因なのかは微妙なところだが、性同一性障害で性別変更をした元女性という事は事実なので「うんそうだよ。」とだけ答えました。


※後で妻に聞いたら、何でお父さんはぺっぺなのか娘から聞かれたので、神様が間違えてぺっぺにしちゃったんだと教えたそうです。


私が娘から聞かれた時、これはどこまで伝えるべきなのか、どう話すべきなのか、読んでる絵本で3歳児がどこまで理解しているのかもよくわからないがとりあえずAIDの事をいってみようと思いました。


「お父さんはぺっぺだから赤ちゃんの種がなくて、赤ちゃんが出来なかったんだよ。どうしても娘ちゃんたちに会いたかったのに、赤ちゃんが出来なくて凄く困ってたら、親切な人がお父さんの代わりに、お母さんに赤ちゃんの種をくれたんだよ。だから娘ちゃんたちが生まれてきてくれたんだよ。」


と伝えました。

娘は「ふーん、そうなの。」と言った反応。


うーむ、血が繋がってない事実はどう伝えるべきか。今は意味が分からなくても、ちゃんと言った方がいいか、、

私は続けました。


「だから、娘ちゃん達とは血が繋がってないんだよ。」

すると「いやだー」と娘。

意味分かってなくても、良いことを言われていないとは分かっているようだ。


私たち夫婦が望んで、生まれてきてくれたことも伝えなくては。


「でも、お父さんなのは変わりないんだよ。お父さんとお母さんのところに来てくれて凄く嬉しいし、娘ちゃんのことは大好きだよ。」


すると「〇〇ちゃん(娘の自分の名前)もお父さんとお母さん大好きー!」と二人で言ってました。


なんか一気に伝えすぎて、こちらの自己満になってしまったかもしれませんが、結果的にこれが初めての告知となりました。


これで良かったのかはまだ分かりません。



その後も、娘たちはお父さんのぺっぺについて聞いてきます。その度に同じことを伝えてます。


でもなぜか、夫婦揃っている時は聞いてきません。


3歳、、自分が3歳頃はどうだっただろう。

衝撃的な事(階段で転んで大怪我をした)はその場面だけ鮮明に覚えていますが、普段何を話していたとかは記憶に残っていません。

娘の記憶にこの初告知は残るのだろうか。


数年後、今伝えている事が理解できた時どう思うのか、、

きっと色々な葛藤があるでしょう。親を信頼できなくなり、父親を嫌いになるかもしれない。血の繋がっている男性を探すかもしれない。


でも、真実を伝え、望んで生まれてきてくれた事、愛している事は伝え続けたいと思う。




ちょうど先日、とにかく失礼な人で有名な上司にこんなことを言われた。


「お前の娘はかわいそうだなー。父親と血が繋がってないから将来的グレちゃうもんなー。」と。


びっくりして「あー、あははー」としか言えなかった。

こんな事、面と向かって言ってくる人間が本当にいるのかと怒りを通り越して呆れてしまった。

張り合ったって、ここまで非常識な人間に何を言っても無駄であると思った。


両親と血縁関係にあっても人を殺す犯罪者もいるし、養子でも素晴らしい人生を歩んでいる人もいる。


今後どうなるかなんて誰にも分からない。


途中で道にそれても、二人の娘自身が幸せだと感じる人生を歩んでほしい。


AIDで生まれた方や、AIDをしたご夫婦が身近にいないので、その方たちは何を思いどう過ごしているのか気になる今日この頃でした。


グダグダと長くなりましたが、以上です。


ではまた!