20200412001 | bananas

bananas

未成熟な人間は高貴な死を選ぶ
成熟した人間は卑小な生を選ぶ

フェイクな世界はいかがですか?

世界がウィルスに包まれた

残された時間はどれくらいだい

崩壊が待っているこの世界に君はただ待ち焦がれてたたずむだけ

そうだ、この目に焼き付けるんだ

 

ある居酒屋の前に立っていた

こんな時期だというのに満席に近い状態

浜焼きをメインとする店内は活気にあふれている

予約してある名前を告げるが、通された席はカウンターだった

入口を眺め、待ち合わせの奴らがやってくるのを待った

しかし、一向に奴らは来る気配がない

たぶん、こんな時期だ約束なんか忘れちまったのか?

なおも眺めていると、知っているおばさんの集団が

店の中に入ってくると、軽く会釈をし、彼女たちは奥の席に座りサワーを注文した

そして、店の中には顔見知りの夫婦、結局、その夫婦と車の話にふける

誰を待っていたんだ~

 

自転車で夕方の街を走る

駐輪場を探していた

やっとのことで見つけたが、もうちょっと駅に近い方がよいと提案した

いや、あいつは車で来るはずなんだ

この近くに車も止められるパーキングがあるはずだからここにしようと言われた

そうか、奴も来るのか 

まだBMWのMINIに乗っているのか?確かグリーンだったっけ

 

そして、6,000円を彼女は返すと言ったんだ

別に、今、返さなくてもいいと断ったんだが、次にいつ会えるか分からないと彼女は言う

どちらにしろ預かったお金だから、このまま私が持っている訳にもいかないと言った

そうか、あの男から預かった金か・・・随分と律儀だ

まぁ、いいか と封筒に入ったお金を受け取った

 

だから、別にこんな時期に連絡して来なくても

とにかく、再婚相手が亡くなったんだ、こんな悲しいことがあるか?

それなのに奴らときたら、軽くあしらうだけなんだ

契約したのは、もう40年も前でしょって?

勝手に契約書作ったのはそっちだろ、俺を騙しやがって~!暴言を吐いてやったよ

で、奴はあしらうだけなんだよ

何なんだよ、ん?彼女と家族と揉めてるって?

そーなんだよ、俺は再婚相手だよ、彼女の遺産をもらう権利がある訳よ

そのことを、相手の家族に告げてやったんだ

そしたら、すごい剣幕だったよ、結局家裁いれて交渉してんだよ

どーせ俺なんかひとりぼっちでよー、なんでクルーズ船なんか入港させたんだよ

大体、政府はなんなんだよー、なーんもしね~で・・・

 

狂った奴が、騒ぎ出す

あんたがどうなろうと、こっちは関係ない

淡々と仕事をこなすだけ、だから、もう関わらないでくれ、これがいい機会だろ