自他共に認める晴れ女の母、
逝去の日も、翌日の火葬も
驚くほどの晴天でした。
火葬中、煙を眺めた後で
反対側を振り返ると、
飛行機雲がスーーッと伸びていて、
こんな空に登って行ける母は
間違いなく安らかに眠れるなと、
心から思いました。
そして市街や山の紅葉の
美しいこと。
岩手を離れてから、
帰省するのは基本的に
GW、盆、正月のどれかで、
10月11月ってまず帰ることはないので
岩手の紅葉を目にすることが
全くなかったんです。
でもこうやって改めて見ると
本当に素晴らしく美しくて。
色彩の美しさが何より好きな母が
私にもこの景色を見せてくれたのかな、
そんなふうに感じたり。
また人生で忘れられない景色が
ひとつ増えました。
そういえば、
母が最後に私にかけてくれた言葉、
LINE上ではありますが、
楽しい夢を見て寝ます。
おやすみ
単純にこの夜のことだと
わかってはいるのだけど、
永眠を見送った側としては
なんだか救われるというか。
こういうちょっとしたことに
勝手に救われて、
残された人ってのは
生きて行くものなんですね。
この後はもうiPadを持つのも
重くて辛くなったようで、
息子の誕生日の写真を送ったら
父づてに楽しそうだねと言ってくれて
それが最後のやりとりでした。
実家に戻ってきてiPad開いたら、
画面がこの写真のまま止まっていて、
送ったのは全部既読になったので、
最後に見た写真これだったのかなぁ、
なんて思ったら、
何気ない一枚も
とても大事な写真に思えてきたり。
だいぶばば離れしたとはいえ
あれだけ可愛がっていた息子、
そして赤ちゃん期しか一緒にいられず
可愛い盛りに遊べなかった娘、
もっと孫たちのこれからの成長を
見せてあげたかったなぁと思うと
やっぱり悔しくてたまりません。
これからは空の上から
子供たちを見守ってもらうよう、
手を合わせたいと思います。