時代物には手を出すまい。

そう心に決めていたのに…。

ラジオでこれを朗読してた、松平アナが悪いのだ。

あの声でこれを読まれたら

読まいでか。


用心棒日月抄/藤沢 周平

¥1,680
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続きを翌週まで待てなくて読み始めてしまった。

最初の一行から進む進む。

まるでところてんのようにツルツルと。

主人公の又八郎の魅力もさることながら、

それを取り囲む脇役達のキャラクターの立ち具合が

素晴らしい。

内容も赤穂浪士と格子を組むように絡まって、

もしかしたら、こんな影の歴史があったかも、

と思わせてしまう筆力。


いつも不思議なのは、同じ日本語なのに、

どうしてこうもこまやかな文章が書けるのかということ。

藤沢周平の本がある時代に

生まれてこれてよかったなぁ。




気になりつつも、

手には取らないようにしていた。

なぜならきっと…はまるから。


皇室へのソボクなギモン/辛酸 なめ子/竹田 恒泰
¥1,260
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なめ子…どうしてそんな事聞くの。

そして、それは知りたかったことばかり。

なめ子…どうしてそんな答え方するの。

気がつくと、頭がなめ子語変換。

最近ちょっぴり皮肉が多くなったワ。

人への返事が下の方へ下の方へと流れて行くワ。


旧皇族で明治天皇の玄孫(!)の竹田氏との対談。

あとがきで述べているが、

変化球の多いなめ子の質問に、ついついつられて

他では話さないスピ系な話も披露する玄孫。

その他にも本当にこの平成の話か?

というような掌典職の話。

メイド話から風水、宮内庁の雇用の事まで、

幅広く話は展開。


天皇家の話も興味深いが、なめ子の方がもっと興味深い。

これからも観察してゆきたい対象である。


あんまり深く考えない人なので、

人がつく嘘や、本当の話、

全部信じて、どっちが本当か苦しくなってくる。


フロンがオゾン層を壊すと言えば、

必死に入ってない商品を購入し、

地球温暖化と聞けば、ゴミを減らすエコ生活。


フロンはアメリカの生産特許がなくなった途端に生産中止。

地球温暖化よりも氷河期に向かいつつある地球。

だがそれには目を瞑り、私達に危機感をあおる。

それで潤う人々がいるから。

勿論研究するためにはお金は必要だが、

本当に、私達は化学者の根拠ない論文に踊らされていないか。


amazonになかった…

『マリス博士の奇想天外な人生』

キャリー・マリス著/福岡伸一訳


よく「DNA判定の結果により…」とニュースで言うが、

その「DNA判定の結果」をわかるための機械を作り、

ノーベル賞を取った化学者の本。


果たしてこの本に載っているのは本当なのか。

それとも、破天荒な化学者の戯言か。

あとがきで

「リラックスして地球に生きよう」

と彼は言う。

懐疑的になりすぎた私は途端に脱力する。


いったい、真実はイズコ。





くるくる回ると目が回るのは

目のせいじゃないと知った時の衝撃。


余白の愛 (中公文庫)/小川 洋子
¥620
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突発性難聴になった主人公が淡々としすぎて、

二十代らしいが、四十代かと思った。

表情がつかめないようにしたのは

意図的なものか。

ずっともやがかかったような文章。

でも嫌な感じはなく、

ぬるい湯船につかっているような…

そしてふやけた指先をみているような。

そう思わせるために、

どこをどう工夫しているのだろう。


大変興味深い作家である。


何で読んだか思い出せないが、

脳死した体から、臓器を取り出す手術を行っている時、

脳死しているはずの人の目から涙がこぼれた…

と言う話を、忘れられない。

(ただの都市伝説かも)


第三の脳――皮膚から考える命、こころ、世界/傳田光洋
¥1,575
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皮膚って、失礼ながらおまけ的に見てた。

この本を読むと、なんとも、自分を包むこの皮が

全く別の生き物のように感じる。

電気信号を発したり、色を識別したり。

著者が言っている「脳という臓器があるとするならば、それは全身に分布する」

の言葉に、ひざを打った。