天心聖教の機関誌「喜びの人生」の10月号が、先月末に我が家に届き、そこに副教主先生のご退任挨拶が載っていた。
 

この度の副教主先生のご退任を、とても残念に思う。

しかし、本稿で書きたいことは私の思いではない。

天心聖教の重要な歴史の一つとして、書き残しておきたいと思ったのである。
信徒でない方には状況がつかめない話で申し訳ないのだが、「余談」の項に書かせていただいた、ブログを始めた趣旨に基づいて、書いておかなければならないので、お許しをいただきたい。

副教主先生が9月1日の感謝祭でご退任挨拶をされ、8月31日をもって退任されたとのご発表があったことを、9月中旬に人から聞いて知った。
10月号の機関誌にご挨拶が載るだろうから、それを読んでからブログに書かせていただこうと思ったのである。

副教主先生は、初代様の直系のお孫さんにあたり、教主先生の弟さんでいらっしゃる。
副教主先生はご退任挨拶で、教主先生のご指示によってご退任後の発表になった、ということについてはご説明くださったが、ご退任の理由や経緯については一切語られていない。

そして、神様と初代様に対して心から御礼をされ、信徒に感謝のお言葉を述べられた後に、今後は、島田家として今まで以上に神様への信仰を深め、新たな道を切り拓いていかれるとの決意を語られて、信徒の益々の信仰精進を祈念され、ご挨拶を短く締めくくられた。

副教主先生は、昨年も今年も、全国を回られて特別例祭をご担当された。
それによって多くの信徒の方々が信仰に目覚め、何人もの方が神様から奇蹟を賜ったことを耳にした。それは機関誌にも載った。
そのような中での突然のご退任であり、詳しい経緯は分からない。
よって、ご退任について分からないことを書き残すことは出来ないので、今回は、副教主先生について書かせていただきたいと思う。

副教主先生はご退任挨拶で、初代様がご生前中に副教主先生にお命じになられたご指導を守るべく、いかなる困難も克服し、天心聖教の発展に尽力してこられたお気持ちを語られた。

副教主先生が言われる「初代様が生前中に副教主先生にお命じになられたご指導」とは、「三代目の時代はお前(副教主先生)がやるんだ」とのご遺言であることは、我々旧い信徒はよく知っている。
また、島田晴行先生も、そのことを信徒にご発表されたことがあった。


したがって私は、いや私だけではないと思うが、その初代様のご命令は、神様のご命令であると信じていたし、将来は神様が副教主先生をお使いになられて、多くの人たちをお救いくださる日が来ると思っていた。それは今でも思っている。

昨年のお正月に、教主先生と副教主先生が、天心聖教の将来の発展について親しく語られた対談が機関誌に載ったので、「いよいよ教主先生と副教主先生が、ともに初代様のご命令を実行され、神様の御導きのもとに、神様の御救いが日本中、世界中に広がる時がきた!」と思ったのである。

副教主先生がまだお若い頃、初代様はご訓話で、副教主先生を「私の直系」と仰せになり、一般信者とは違い、如何に神様が灼かに守護を下さっているかということについて、お話しくださったことがあった。

そのとき初代様は、副教主先生は宗教家として特別な素質があることを、実例をもとにお諭しくださったのである。
初代様がおっしゃる通り、副教主先生のご訓話には、信仰の真髄を魂に注ぎ込む力があり、それは神様がお授けになられた霊力によるものと思う。

昭和63年に、島田晴行先生の解説入りの由来のビデオが販売されたことがあり、信仰教育の教材として、今でも大切に持っている。
ちょうど副教主先生が発展に向けて、大きく活躍された時代である。
そのビデオを今まで何度も観たが、初代様が副教主先生に対して「教会に入いって、お前の好きなようにやれ」とご命令されたことを、島田晴行先生はお話くださっている。
その理由は、「初代様と同じ気持ちで本教の責任を成し遂げて行ける人間は、副教主先生以外にないと初代様が判断されたからだ」と説かれた。

また、その年の開教記念祭における島田晴行先生のご訓話を書き留めたメモがここにある。
島田晴行先生はそのご訓話で、現在の教主先生がアメリカ留学されていた頃に、初代様が教主先生に宛てられたお手紙を紹介された。
私が書き取ったメモなので、そのままの言葉ではないが、内容は、、
「お前(教主先生)の弟(副教主先生)の活躍ぶりは、他の者には真似が出来ない。
将来のお前の話し相手は弟であって、お前ほど良い弟を持っている人は、世間に無いと言われるようになることは火を見るより明らかであるから、その積もりで楽しみにしていよ」

という内容だった。

そのとき同時に、副教主先生の留学中にお世話された方に対して、初代様が送られたお手紙も紹介してくださった。
そのお手紙の中で初代様は、副教主先生について、
「将来は偉大な宗教家となることは火を見るより明らかである」
と書かれていらっしゃった。
本ブログの【霊魂が神様にお呼び出し賜った実例】と、【臨死体験から神様に救われた体験】の項に書いた信徒の体験からも、初代様のおっしゃる「偉大な宗教家」という意味がよく分かる。

そして島田晴行先生は、初代様のこのお手紙を「全信者に対する初代様の予言的ご遺言」とおっしゃり、皆さんと共に大切にして参りたい、とのお言葉をもって、このときのご訓話をしめくくられたのである。

さらに、島田晴行先生はその後のご訓話で、初代様の副教主先生に対するご命令について、
「開祖の後を継いだ私(島田晴行先生)をはじめ、天心聖教の教職員全員が死んでも守らなければならない開祖の命令である」
とまで厳命されているのである。

そのようなお話をお聞きしているだけに、今回のご退任は何か特別な事情があってのことと拝察申し上げるのだが、いずれにしても、初代様のご命令が実現されていない、という事実に変わりはない。

しかし同時に、

「もしかしたら何かそこに神様の御心があるのではないか?」

とも思うのである。
本ブログの【救い主について】の項で書かせて頂いた通り、天心大霊神様は、初代様と島田家の御守護神様でいらっしゃる。
そして副教主先生は、初代様の直系のお孫さんでいらっしゃり「偉大な宗教家になる」と初代様が予言されたお方である。

副教主先生はご退任挨拶で、今後も島田家として、今まで以上に神様への信仰を深められ、新たな道を切り拓いて行かれるお気持ちであることを述べられている。
よって今後、神様の御導きのもとに、我々が想像もつかない形で、初代様のご命令が実現される時が来るのかも知れない。

我々人間には未来を見ることはできないが、これからも私は本教の歴史を見届けていきたいし、書き残していきたいと思っている。