バイオリンを演奏するのは世界的にも有名なアメリカのプロヴァイオリニスト、ジョシュア・ベル。
その彼がワシントンポスト紙の依頼により行なった、ある実験のビデオがある。
ワシントンDCの地下鉄の乗り換え通路で、彼にストリートパフォーマーとして４５分間、バイオリンの演奏をしてもらう。ジーンズ姿に帽子をまぶかにかぶり、足下には開いたバイオリンケースを置いて。
つまりよく見かけるストリートミュージシャンを装うというコト。
ちなみに彼はその実験の数日前にも演奏会があったばか。
コンサートは一番安い席でも１００ドル以上、それが完売するほどのコンサートだった。
結果：トリートパフォーマーとして演奏した時は、人々は彼の演奏に耳もかさず、バイオリンケースに投げ込まれた小銭は、４５分で３２ドルほどだったそうだ。
43分間、6曲を演奏中に、
立ち止まって聴いてくれた人： 7人
お金を投げ入れてくれた人： 27人
稼いだ合計金額： $ 32.17
通り過ぎた人： 1,097 人
ベル氏と気づいた人： 1人
元ネタページ
この実験では色々なことが学べる。
価値の決定や判断の曖昧さ、思い込みや刷り込み。
「駅なんかで有名な人が演奏なんてするハズがない」
「タダで聞けるものなんて価値がない」
僕たちは本当は価値の無いものをさも価値があるように有り難がったりする生き物だ。
僕たちは本当に勝ちのあるものを価値がないと思い込んでいる生き物だ。
だからこそ、ビジネスにはチャンスがある。
こういう価値観や思い込みをなんとかできれば、面白い未来が確実に寄ってくる。
●この動画で考えさせられたポイント
・どこで、どんな場所で伝えれば「伝わるのだろうか？」
⇒適材適所とはこういうコトだろう。その商品サービスに相応しい「場」で、伝えるのが大切。
・有名だからといって満足する結果は得られない
⇒人は自分が思っているほど、あなたに興味がない。
・付和雷同
⇒他者と同じような行動をしておけば間違いない、とがめられることはない」という付和雷同的心理が働く。行列が出来ていれば並ぼう、見ようとするが、みんなが足を止めなければ多くに人は足を止めてまで見よう聞こうとしない。