$fukaiumiのブログ

山に行ってた。
雪山を歩いた。
ゆっくり足を踏んばって。

雪は音を吸収し
わたしは自分の心臓の音と
シンとした冷たい風のささやきを
身体で感じている

あなたが晩夏を
あの荒涼とした街で過ごしていた頃
わたしは独り
グッグっと小さな足音を立てて
雪山を歩いてた。
ごくごく小さな音

あなたのこと、考えながら。

いつまでたっても
山は近くならなくて
ほんの少し不安になった
それでも
そんな小さな不安も心地いいくらい
蒼空と雪化粧の大地が
ごつごつとした岩肌が
わたしを囲んでいた。

ごく近くでね
氷河の先端がときおり
グゥゴゴゴゴって
音を立てる

それからまた
雪がシンとした空間をつくる
その白い雪が氷河の流れをつくる

氷河は蒼みがかってる

何もかもが
わたしを受け入れてくれるわけじゃない
それでも、私はこの大地に立っている

誰もが同じ道を歩くわけじゃない
わたしだけがたどる、わたしだけの道。
少しばかり不安もあるけれど
大丈夫

わたしはここに立っている。
あなたのそばにいる