コロナ感染者数、微増

厚生労働省は5月31日、全国に約5000

ある定点医療機関に5月20日~26日に

報告された新型コロナウイルスの新規

感染者数は計1万6554人で1定点当たり

3.35人だったと発表した。

 

前週の約1.02倍で、3週連続で増加した。

 

昨年の同時期は一定点当たり3.63人で

あった。

 

都道府県別の最多は

沖縄県の14.09人で、

鹿児県県5.34人、

北海道4.84人

と続く。

 

主要都市では、

東京都2.97人、

愛知県3.10人、

大阪府2.28人、

福岡県3.10人、

であった。

 

26都県で増加した。

 

26日までの1週間に定点医療機関に

報告された新規入院患者数は1489人

で、前週から166人増加。

 

集中治療室(ICU)に入院した患者は

54人で、前週から5人減った。

 

都道府県別では、

北海道4.84人、

青森県3.31人、

岩手県3.06人、

宮城県2.48人、

秋田県4.10人、

山形県2.67人、

福島県2.45人、

茨木県3.70人、

栃木県3.39人、

群馬県2.35人、

埼玉県3.78人、

千葉県4.47人、

東京都2.97人、

神奈川県3.22人、

新潟県3.69人、

富山県3.29人、

石川県2.65人、

福井県1.33人、

山梨県4.02人、

長野県4.59人、

岐阜県2.92人、

静岡県3.41人、

愛知県3.10人、

三重県1.88人、

滋賀県1.92人、

京都府2.60人、

大阪府2.28人、

兵庫県2.73人、

奈良県3.49人、

和歌山県2.10人、

鳥取県3.72人、

島根県3.05人、

岡山県2.94人、

広島県2.59人、

山口県2.58人、

徳島県3.00人、

香川県1.77人、

愛媛県1.69人、

高知県4.52人、

福岡県3.10人、

佐賀県4.62人、

長崎県4.59人、

熊本県4.20人、

大分県2.78人、

宮崎県3.33人、

鹿児島県5.34人、

沖縄県14.09人

であった。

 

石川県、コロナ・RS、溶連菌、感染性胃腸炎・手足口病・流行性角結膜炎の状況

<コロナウイルス>

県全体2.65人、

金沢市3.00人、

南加賀2.30人、

石川中央1.55人、

能登中部5.33人、

能登北部1.00人。

 

<RSウイルス>

県全体1.79人、

金沢市1.09人、

南加賀2.33人、

石川中央1.33人、

能登中部4.50人、

能登北部0.00人。

 

<A群溶血性連鎖球菌咽頭炎>

県全体3.48人、

金沢市4.27人、

南加賀1.67人、

石川中央3.67人、

能登中部5.25人、

能登北部0.50人。

 

<感染性胃腸炎>

県全体8.17人、

金沢市11.55人、

南加賀6.33人、

石川中央8.33人、

能登中部5.50人、

能登北部0.00人。

 

<手足口病>

県全体4.34人、

金沢市3.82人、

南加賀4.33人、

石川中央7.00人、

能登中部3.75人、

能登北部0.50人。

 

<流行性角結膜炎>

県全体2.00人、

金沢市1.67人、

南加賀0.00人、

石川中央9.00人、

能登中部0.00人

能登北部0.00人。

 

溶連菌感染症、去年のピーク時とほぼ同じ流行

国立感染症研究所の2024年第20週

(5月13日から19日)速報データに

よると、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

(溶連菌感染症)の全国の定点当たりの

報告数は4.91人。

 

今年に入り最多の報告数で、去年の

ピーク5.04人とほぼ同じ流行規模に

なっている。

 

都道府県別では、

山形県11.50人、

鳥取県10.68人、

北海道8.25人、

福岡県8.12人、

新潟県7.40人、

宮崎県7.31人、

茨城県6.72人、

千葉県6.62人、

が多く、

流行は全国的に広がっている。

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは?

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌

感染症)は、レンサ球菌という細菌を

病原体とする感染症である。

 

主に、

感染している人の口から出る飛沫

(しぶき)などを浴びることによって

感染する飛沫感染」

 

おもちゃやドアノブなどに付着して

いる病原体に触れた手で口や眼など

から感染する「接触感染」

 

食品を介して感染する「経口感染」

などがある。

 

よくみられる疾患としては、

急性咽頭炎、

膿痂疹(のうかしん)

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

<蜂巣炎(ほうそうえん)>

 

また、特殊な病型として、

猩紅熱(しょうこうねつ)

がある。

 

また、菌の直接の作用ではないが、

合併症として、

肺炎

髄膜炎

敗血症

リウマチ熱、

急性糸球体腎炎

を起こすことがある。

 

いずれの年齢でもかかるが、学童期

の子どもが最も多く、学校などで

集団感染、また家庭内で兄弟間で

感染することも多いとされている。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは?

A群溶血性レンサ球菌が原因の

感染症が、劇症型溶血性レンサ

球菌感染症である。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症

の患者数は去年の同時期の2.8倍

となっている。

 

国立感染症研究所の2024年第20週

(5月13日から19日)の速報データに

よると、劇症型溶血性レンサ球菌

感染症の報告数は34。

今年の累積報告数は891であった。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症は

A群溶血性レンサ球菌に引き起こ

され、免疫不全などの重篤な基礎

疾患をほとんどもっていないにも

関わらず、突然発病する例がある。

 

初期症状としては

四肢の疼痛

腫脹

発熱、

血圧低下、

などで、

 

発病から病状の進行が非常に

急激で、発病後数十時間以内

には、

軟部組織壊死

急性腎不全

成人型呼吸逼迫症候群(ARDS)

播種性血管内凝固症候群(DIC)

多臓器不全(MOF)

などを引き起こし、ショック状態

から死に至ることも多いとされて

いる。

 

近年では妊産婦の症例も報告されて

いる。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症と

溶連菌感染症とは、同じ原因菌に

よる感染症である。

 

それ故、

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の

患者増加は、溶連菌感染症の大きな

流行が影響していると考えられる。

 

また、

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症は

早期治療を行わないと命に関わる

重大な感染症である。

 

それ故、

 

溶連菌感染症の流行が長引くと、

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の

患者が更に増加する可能性があり、

警戒が必要である。

 

予防と治療であるが、溶連菌感染症

に有効なワクチンはない。

 

とは言え、

 

予防には手洗いや咳チケットなどが

有効である。

 

そして、

 

治療には抗菌薬が用いられる。

10日間服用することになっているが、

症状がなくなっても合併症の予防の

ために飲み続ける必要がある。

 

医師の指示に従って完治することが

重要である。

 

溶連菌増加の背景に何が?

Q: なぜ今増えているのか?

A:➀コロナが比較的落ち着いて感染

   症対策を徹底する人が減って

   きていること。

 

  ➁毒素の量が従来株より9倍多く、

   感染力も強いとされる溶連菌の

   新たな変異株「M1UK」が海外

   から入り、今年は既に4割以上が

   置き換わっていること。

 

   などが要因ではないかと考えら

   れる。

 

Q: どんな症状が出たら溶連菌の

   劇場型を疑うべきであるか?

A:①傷口の周りの腫れや痛みが急激

   に広がった場合。

 

  ②意識が朦朧としたり、息苦しく

   なるといったショック症状が

   出た場合。

 

   である。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の対策

 人食いバクテリアと呼ばれる劇症型

 溶血性レンサ球菌感染症は、飛沫感染

 ・接触感染・経口感染によって感染

 することから、

 次のような対策が有効である。

 

 ➀手洗い

 ➁外出時のアルコール消毒

 ➂外出時のマスク

 ④帰宅後のうがい

 ⑤傷口を汚い手で触らない

 ⑥軽い擦り傷でも必ずすぐに消毒

  する。

 

コロナ禍から日常が戻ってきつつある

現在であるが、新たなウイルスによって

日常生活が脅かされるようとしている。

 

ウイルスは目に見えない恐怖として

世界中の人々が体験してきたことで

ある。

 

その防御策として、マスクの装着や

手指のアルコール消毒が有効である。

 

この対策は劇場型溶血性レンサ球菌

感染症にも有効なため、外出時に

マスクは手放せなくなるであろう。

 

また、傷口から侵入を防ぐためにも

外出時には消毒液を持ち歩くのも

よい防御策だと言われる。

 

人食いバクテリアから自らを守る

のは自分自身であることを肝に

銘じたい。

 

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