「NHKまいにちフランス語」で取り上げられて

いるインド洋の島国、マダガスカル、レユニオン、

モーリシャスのフランス語事情を紹介します。



マダガスカル


マダガスカルは、1896年~1960年の期間
フランスの植民地であったため、フランス語は
マラガシ語と共に公用語と定められています。

しかしながら、フランス語のみを話す国民は
1%にも満たず、15%強が時折話す程度です。

     (ユーラシア旅行社より)

歴史を振り返ると、1970年代に「マラガシ化」が
進められフランス語は公用語の地位を失いました。

2000年代に入ると、自由主義、資本主義政策が
急進的に導入され、「アメリカ化」を意図して
それまで無縁であった英語が公用語となりました。

更に、激しい政治的危機を経て2010年に新憲法が
制定され、そこではフランス語が
公用語として復権を果たしたのです❗

度重なる政治的変遷に翻弄された結果、
フランス語の定着が阻まれたようです。

レユニオン


レユニオンはフランスの海外県の一つで、
公用語はもちろんフランス語、通貨はユーロ
です。

フランス領となった当初は、母国ブルボン王朝
に因んで「ブルボン島」と呼ばれました。

フランス革命下では、革命会議を記念して
会議という意味の「レユニオン島」と呼ばれ、
ナポレオン一世の時代には一時的に
「ボナパルト島」に改名されています。


18世紀以降、農業労働者を確保するために、
東アフリカから奴隷を、奴隷制廃止後は
インド人、中国人移民を大量に呼び寄せました。

その結果、様々なコミュニティが混ざりあい、
寛容性と開放性において比類なき
「混淆(こんこう)の地となったのです。

言語的には、公用語のフランス語の他に
レユニオン•クレオール語を始め、各コミュニティ
において各々固有の言語が話され、
「言語のモザイク」といった状況です。

モーリシャス


モーリシャスは、1715年~1810年の期間
フランスの植民地であり「フランス島」と
呼ばれていました。
1814年から1968年の独立まで、イギリスの
植民地となり、独立後はイギリス連邦の一員
であります。

                               (STWより)

英語が実用的な公用語とされており、憲法も
英語で記述されていますが、公用語についての
言及はありません。

政府、行政、企業では英語が使用されていますが、
新聞、放送、メディアではフランス語が優勢とも
言えるようです。

フランス語は、フランス語から派生した
モーリシャス•クレオール語に次いで最も
多く使われ、また理解されている言葉なのです。

その一方、奴隷制廃止後、レユニオン島と同じく
インド、中国から農業労働者が大量に流入し、
多種多様な言語が話されています。

列挙すると、ボージュプリ語、タルミ語、
ヒンディー語、マラティー語、ウルドゥー語、
テルグ語、オリヤー語、中国語等々です。

学校教育では、英語とフランス語が必須科目、
その他言語は選択科目として教えられています。

私が若い頃に留学したフランスのビジネススクール
では、英語とフランス語が公用語でしたが
(現在は英語のみ)、モーリシャス出身の学生が
いて、英語もフランス語もとても流暢に話して
いました✨
とても羨ましく思ったものです😆

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