興味がなければ見なくても良いのに、
何故か気になっているのに見られなかったアニメ。
元々アニメを見ない私だから、特に気にする必要もないと思うのだが…
「葬送のフリーレン」、アニメ好きな夫が見ていたので、リビングのソファー越しに少し見たことはある。
なので絵柄もわかるし、フリーレンの声もわかる。
でも何故か私は魔法には興味がなくて、さらに魔法で戦うのは何故か好きではないので、自分からは見ようとしなかった。
なのに、ある日夫が、フリーレンの音楽の演奏会があるのでチケットを予約しようと思うから、一緒に行かないかと誘ってきた。
オーケストラでの演奏会との事。
でも私は「葬送のフリーレン」の音楽に馴染みがない。その私が行って楽しめるだろうか。
一瞬断ろうと思ったが、念のため音楽(BGM)は誰が作曲したのか調べてみたら「エバン・コール」と出てきた。
「エバン・コール」、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の音楽担当の作曲家だ。
私は「鎌倉殿の13人」のオープニングの音楽がカッコよくて大好きだった
2022年、あの当時私は本当に毎日元気がなかった。
日曜日の大河ドラマの「鎌倉殿の13人」のオープニングを聞いて、元気をもらっていたのだ。
なかなか、大河ドラマのオープニングで元気や勇気をもらえるものはない。
「鎌倉殿の13人」自体は、途中から話しの内容が暗いというか辛かったので、見ていてどうしようかとも思ったが、脚本が三谷幸喜がだったので、辛さの中にも笑いありで、最終回まで一年間ずっと見ていた。
話がそれ過ぎたが、「エバン・コール」の音楽だったら聴いてみたい!と思い、夫に私の分のチケット予約もお願いした。
演奏会に行くのであれば、やはりフリーレンを1話からちゃんと見ようと思った。
なのに、2話で挫折。なぜか、興味が持てないのだ。
話し長くなるので、ここで少し話しをはしょると、
とある方から
「世の中に必要のないものはない。目の前に現れているものは、あなたにとって必要なもの」
と言われてハッとした。
そして心を解放しないと、フリーレンを何回見てもわからないかも、と。
色々な事をどこまで見抜けるか。
心の膜を取って、解放して、繊細さを持って、絵も音楽もストーリーも声優さんの声も見て聴いてみたら、と。
え?アニメって、そんなに奥深いの?
私、漫画もアニメもあまり見ない人で、自分には必要ないものだと思っていた。
そして興味がもてないから今まで見ようともしていなかった。
もちろん、全く見ないわけではないが、好んで見るものではなかった。
でも漫画やアニメが楽しいとハマっている人は、楽しそうで羨ましくもあった。
それからすぐに、心を入れ替えて(笑)、「葬送のフリーレン」を見てみた。
ストーリーがゆっくりと進むように感じて、最初はなかなかストーリーに興味を持てなかったのだが、
今の私に取って何が必要なのかを見極める為に、じっと見ていた。
すると何話進んだ頃だろうか、急にストーリーにのめり込んでいった。
夕飯を作る時間と食べる時間を抜かして、その後もずっと見続けた。
最後の28話を見終わった時は、空が白んでいた。明け方の4時だった
見始めた時は興味なかったのに、まさかハマって、一気に最終話まで見るとは思わなかった。
とにかく、自分でもびっくり
けれども、見終わったら、達成感があり、そして今までになかった観点が生まれたような気がして嬉しかった
完徹は無理なので、数時間寝ようとしたが、興奮してあまり眠れなかった(笑)
朝起きた夫に、最終話まで見た事を伝えると
「フリーレンにやっと興味が持てたんだね。今出ている最後の回まで一気に見るって最高の贅沢だよ。良かったね」と言われた。
勉強でも仕事でもなく、夜更かしするなんて今までの私には考えられない事。
夜更かししてアニメを見るなんて、今までの私ならそもそも出来ないと思うし、やろうともしなかったと思う。
変わったんだな私。自分がしたい事、遊ぶ事、やっていいと自分に許可出来たんだな、と嬉しかった
アニメの中で、勇者ヒンメルの言葉が印象的
「旅が終わった時に、くだらなかったけれど楽しかったという旅にしたいんだ」と。
魔王を倒しに行く旅路なのに「くだらなかったけれど、楽しい旅」にしたいってどういう事
「真剣」に行かなくてよいの
もう、目から鱗
私、くだらない事はしてはいけないと思いこんでいたみたい。
有益になるものばかりをやろうとしていた私。
でも他人から見たら「くだらない」と見えるものにこそ、本当は大切なものがあるという事に気付かされた。
フリーレンの師匠が好きだった魔法は「お花畑を作る魔法」
大魔法使いからはくだらない魔法と言われたけれども、その魔法こそ、勇者ヒンメルや人々に感動を与えたものだった
「くだらない」事と思われても、自分でもそう思ったとしても、それ自体に良い悪いはなく、それをして本人が楽しいなら、無駄な時間ではなく、とても良き人生の時間の一部なのだ
「人生を楽しむ」、簡単なようで今まで、全く出来ていなかったなぁ。
「くだらない」を「楽しむ」、はいいかも
あー、心が楽になる。嬉しい、楽しい
少し真面目な感想としては
「好きか嫌いかではなく、ハートでどう感じるか」の視点で物事を見る。
それは顕在意識にとらわれずに潜在意識でものを見るような、新しい感覚だった。
フリーレンを見終わった後に、スマホのメモに書いていた感想
今まで、興味のないものは色々スルーしてきたけれど、
興味の持てないものも、目の前に何度も現れたものは、見てみようと思う。
新しい気付きや発見があるのは嬉しいもの
皆さまにも、たくさんの楽しさがありますように