アニメーション監督を目指すも、宮崎駿監督のデッサンを生で見て挫折した映像作家のふじやさとしです。
 
動画ニーズが高まる中で、写真家の方が動画を撮る機会が増えてきましたね。
 
と、いう訳で写真家の方に映像撮影を教える機会も増えて参りました。
 
ここで、「写真」と「動画」の一番の違いは何でしょうか?
 
ずばり、被写体が動いているかいないかです。
 
「何をあたり前な事を言っているんだ!」という声が聞こえてきますが、これが非常に大切です。
 
つまりは動画は「動いているから面白い」のです。
 
「アニメーション」の語源はラテン語の「アニマ」であり「魂」や「生命」を意味します。
 
宮崎駿監督のアニメーションで例にあげると、画面の中を子供が縦横無尽に走り回ります。
空中シーンでは、画面手前から奥行きを使って飛行機が飛んで行きます。
 
主人公が草原に立っているシーンでは、風が吹き草花が揺れ、髪がたなびいています。
 
この動きの演出に徹底する為に、たくさんのアニメーターが寝食を削って絵を描いてる訳です。
 
これが実写になると、私達の世界では物や人があたり前に動いている為に、この事象の面白さを見逃しがちです。
 
ですねので、撮影の時は意識して被写体やカメラを動かしましょう。カメラを動かさない、もしくは被写体が動かない時は、「風」を吹かせましょう。「花びら」を舞わせましょう。
 
海外の観光客が訪れたい場所の上位に、渋谷の交差点があります。みんなこぞってカメラで撮影しています。
 
あの人数が交差点の中を縦横無尽に行き交う情景は、アニメーションの情報量で考えると凄まじい訳です。みんなが面白がるのも納得です。
 
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