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1月17日11時20分
不二家が消費期限切れの原料を使いシュークリームなどを製造していた問題で、埼玉県は17日、食品衛生法に基づき同社埼玉工場(埼玉県新座市)を立ち入り検査した。県の検査は発覚直後の11日に次いで2度目。県は16日に同工場から報告書の提出を受けたが、15日に本社が発表した消費・賞味期限切れなどに触れておらず、こうした点を詳しく聞く。
午前10時、県川口保健所の職員ら7人が、工場内に入った。県は、報告書の内容を検討した結果、前回検査で確認できなかった品質管理に関する記録が工場内にまだ多数あるとみている
不二家:「認識に甘さあった」 埼玉工場長、県に報告書提出し陳謝 /埼玉
1月17日12時1分
菓子メーカー「不二家」の埼玉工場(新座市野火止)が消費期限切れの原料を使った商品を製造・出荷していた問題で、同工場の広門昭男工場長は16日、社内調査結果をまとめた報告書を川口保健所に提出した。
この日午後、川口保健所を訪れた広門工場長は野本親男保健所長に報告書を提出して「申し訳ございません」と深々と頭を下げた。野本所長は発覚した端緒が報告書に簡潔にしか触れられてないことに不満を示し、「書き足してほしいものがあればお願いするかもしれない」と語った。
報告書は、藤井林太郎社長名でA4判6枚。昨年6~11月、シュークリームやアップルパイなど6種類の商品でずさんな品質管理が行われた理由について「消費期限に対する認識に甘さがあった」などと説明。今後の対策として「従業員に社内基準の順守の重要性を教育し認識させる」ことなどを挙げている。県は17日に工場を再度立ち入り検査。報告書の内容を精査した上でさらに報告を求めるという。
広門工場長は報告書の提出後、記者団の取材に応じ「責任者として深く反省している」と謝罪した。また、昨年11月9日に、前日出荷のシュークリームに消費期限切れの牛乳が使われことを知らされた際の対応についても説明。細菌数が社内基準を下回ったことから「品質的に問題ない」と判断。出荷した商品を回収しなかったという。
広門工場長は「工場の体制に問題があった。今後は二重、三重にチェックできるような体制を作りたい」と話した。【
食中毒発生を公表せず 不二家商品、9人被害 '07/1/17
不二家は十七日、一九九五年に販売した同社の洋菓子商品「ペコちゃんのほっぺ」で発生した九人の食中毒問題を公表していなかったことを明らかにした。消費期限切れ原料問題で隠ぺい体質が浮き彫りになった同社の企業の姿勢があらためて厳しく問われそうだ。
厚生労働省、農水省は同日午後、同社の藤井林太郎社長を呼び、一連の問題について説明を求める。
また、自動販売機などから不二家製飲料を撤去する動きが全国で広がっていることも同日明らかになった。既に大手スーパーなどでは不二家製品の撤去が進んでおり、飲料撤去の広がりは不二家の経営を圧迫する。
不二家によると、食中毒の原因となった商品は大阪府の泉佐野工場で製造し、関西、中部、中国地区で販売。商品を食べた九人が九五年六月二十三日から同二十八日にかけて嘔吐(おうと)、下痢、腹痛を訴えたという。大阪府が立ち入り検査を実施、ブドウ球菌などが原因だった。
不二家は泉佐野保健所に食中毒の発生を報告。工場を営業停止とし、消毒など衛生面の対策を講じたという。商品の回収も実施した。保健所は被害者が二十人未満だったことから公表はしなかった。
不二家 食中毒発生を公表せず
不二家は17日、1995年に販売した同社の洋菓子商品「ペコちゃんのほっぺ」で発生した9人の食中毒問題を公表していなかったことを明らかにした。消費期限切れ原料問題で隠ぺい体質が浮き彫りになった同社の企業の姿勢があらためて厳しく問われそうだ。
厚生労働省、農水省は同日午後、同社の藤井林太郎社長を呼び、一連の問題について説明を求める。
また、自動販売機などから不二家製飲料を撤去する動きが全国で広がっていることも同日明らかになった。既に大手スーパーなどでは不二家製品の撤去が進んでおり、飲料撤去の広がりは不二家の経営を圧迫する。
不二家によると、食中毒の原因となった商品は大阪府の泉佐野工場で製造し、関西、中部、中国地区で販売。商品を食べた9人が95年6月23日から同28日にかけて嘔吐、下痢、腹痛を訴えたという。大阪府が立ち入り検査を実施、ブドウ球菌などが原因だった。
不二家は泉佐野保健所に食中毒の発生を報告。工場を営業停止とし、消毒など衛生面の対策を講じたという。商品の回収も実施した。保健所は被害者が20人未満だったことから公表はしなかった。
≪「菓子・飲料は安全」≫不二家は17日、スーパーやコンビニエンスストアで販売している菓子・飲料品について、「安全です」とする見解を発表した。スーパーなどが同社商品を相次いで撤去する中で、消費者の不安を和らげるのが狙いだ。
洋菓子店以外で販売している菓子・飲料について、不二家は各菓子工場が品質国際規格「ISO」の認証を取得をしていると説明。その上で、「万全を期すための措置」として、第三者の外部審査を臨時に受ける手続きを進めていると強調している。
不二家への支援は白紙、要請もない=森永製菓
1月17日13時8分
森永製菓<2201.T>広報部は17日、ロイターの取材に対し、同社が不二家<2211.T>の支援先に浮上していることについて「まったくの白紙。協議もしていないし、不二家から要請もない」と述べた。そのうえで「あくまで一般論だが、第2位の株主として(不二家から)要請があれば検討するのは当然」と語った。
森永製菓は不二家株3.9%を保有する第2位の株主。不二家の藤井林太郎社長は15日、期限切れ牛乳などを使用した問題で2度目の会見を開いた際、記者から森永製菓に支援を求める可能性について聞かれ「それについては今の時点では勘弁してほしい」と述べていた。
不二家、12年前に食中毒 泉佐野工場 9人発症公表せず
1月17日16時48分
消費期限切れ原料の使用問題で揺れる大手菓子メーカー「不二家」(東京)の洋菓子が原因とされる集団食中毒が平成7年6月に発生し、製造した泉佐野工場(大阪府泉佐野市)が府から営業停止を命じられていたことが17日、わかった。洋菓子を食べた9人が下痢などを訴えたというが、当時、同社はこの事実を公表しておらず、製品の回収もしていなかった。
府などによると、7年6月24日、同工場で製造されたカスタードクリームを使った生洋菓子を食べた同府守口市内の住民3人が下痢や嘔吐(おうと)などの食中毒症状を訴えているという通報が地元の保健所にあった。同26日には同府吹田市や京都市でも同様の訴えがあり、患者は9人にのぼった。
いずれも症状は軽かったが、患者の嘔吐物からブドウ球菌が検出されたうえ、工場に保存されていた洋菓子からも同じ細菌が見つかったことから、泉佐野保健所は原因がこの洋菓子と断定、同工場を2日間の営業停止処分にした。ところが同社は当時、食中毒の発生や営業停止を受けた事実について公表せず、製品の回収もしていなかった。府も集団食中毒の公表基準となる患者数を20人以上としていたため、発表していない。
<不二家>12年前の食中毒公表せず 9人が発症
1月17日17時14分
大手菓子メーカー・不二家の泉佐野工場(大阪府泉佐野市)が95年6月に製造した洋菓子を食べ、少なくとも9人が食中毒を発症していたことが16日、分かった。同工場は2日間の営業停止処分を受けたが、不二家は発症の事実を公表しなかった。同社は、当時の対応の誤りを認め、「今後、もし同じことがあった場合は自主的に公表したい」と話している。
この洋菓子は、カスタードクリームをスポンジケーキで包んだ生菓子の「ペコちゃんのほっぺ」。当時、同工場で1日1万5000個以上が製造されていたという。
関係者によると、同年6月23~28日の間、この洋菓子を食べた同府守口、吹田両市や京都市の計9人が嘔吐(おうと)や下痢、腹痛の症状を訴えて、地元保健所に通報があった。いずれも軽症だったが、うち3人の嘔吐物からブドウ球菌(エンテロトキシンA型)を検出。工場に保存されていたこの洋菓子からも同じ菌が検出され、大阪府泉佐野保健所が泉佐野工場で製造した「ペコちゃんのほっぺ」が原因の食中毒と断定した。大阪府は、ブドウ球菌に汚染された経緯などは、資料が残っておらず、不明としている。
この洋菓子を食べて体調を崩した消費者が他にいた可能性もあったが、不二家は「温度管理、消毒の徹底など、保健所から指導された点を改め、改善報告した」として、新聞でのおわび広告や店舗での張り出しなどで消費者に知らせる措置は取らなかった。さらに、この洋菓子の回収について「今では分からないが、食中毒発生後に販売し続けることは常識ではありえない」としている。
一方、大阪府も、当時の内規では食中毒の患者が20人以上の場合に報道発表をすることになっていたとして、公表しなかった
不二家、「菓子・飲料は安全」と見解を発表
2007年01月17日
不二家は17日、スーパーやコンビニエンスストアで販売している菓子・飲料品について、「安全です」とする見解を発表した。スーパーなどが同社商品を相次いで撤去する中で、消費者の不安を和らげるのが狙いだ。
洋菓子店以外で販売している菓子・飲料について、不二家は各菓子工場が品質国際規格「ISO」の認証を取得をしていると説明。その上で、「万全を期すための措置」として、第三者の外部審査を臨時に受ける手続きを進めていると強調している。
不二家社長が改めて陳謝=厚労・農水両省、情報公開など指示
1月17日19時1分
大手菓子メーカーの不二家が消費期限切れ牛乳などを洋菓子製造に使用していた問題で、同社の藤井林太郎社長は17日、厚生労働、農林水産両省を訪れ、「社会と国民の皆様にご迷惑をお掛けし、深くおわびを申し上げる」などと陳謝した。
両省の求めに応じて藤井社長が訪問した。厚生労働省の藤崎清道食品安全部長は、問題発覚を受けて自治体が行っている工場調査について、「的確な情報が迅速、十分に伝えられていない」と指摘し、速やかな情報提供を工場に指示するよう要請。衛生管理の徹底・改善も求めた。
また、農林水産省の岡島正明総合食料局長は「消費者の信頼を損ない誠に遺憾だ」とした上で、情報公開の徹底や法令順守などを口頭で指導した。これに対し、藤井社長は「1日も早く信用を回復するための原因究明、問題解決を図りたい」と語った
Fマート、不二家工場を自主検査=小売りに不信感強まる
1月17日20時1分
大手菓子メーカー、不二家 <2211> が消費期限切れの牛乳などを使った製品を出荷していた問題で、ファミリーマート <8028> は17日、不二家の菓子工場3カ所を自主検査する方針を明らかにした。メーカーに対し、小売業自らが出向いて品質管理体制をチェックする。「こうした動きはあまり例がない」(大手スーパー)とされ、不二家の品質管理体制への不信感が小売業界に強まっている。
<不二家>減産長引けば、パート・アルバイトの雇用にも影響
1月17日20時2分
消費・賞味期限切れ原料の使用や、ずさんな品質管理が相次いで発覚している大手菓子メーカーの不二家は17日、キャンデーやチョコレートなど一般小売り向け菓子を製造する3工場の生産規模を一時縮小する方向で検討に入ったことを明らかにした。全国のスーパー、コンビニエンスストアで不二家製品の撤去が広がっているためで、減産が長引けば3工場で働く約900人のパート・アルバイトの雇用にも影響が出そうだ。
3工場は「ルック」チョコレートなどを製造する平塚工場(神奈川県平塚市)▽「ミルキー」や「カントリーマアム」を作る秦野工場(同県秦野市)▽「ホームパイ」などを作る富士裾野工場(静岡県裾野市)。
現在、担当部署が販売停止の影響や在庫を調べ、減産の開始時期や規模を詰めている。販売再開のめどはたっておらず、大幅な減産は避けられない見通しだ。
不二家は期限切れ原料の使用が発覚した当初、不適切な事例があったのは洋菓子部門で、一般の菓子は問題ないとしていた。しかし、15日の記者会見で新たな問題が発表されるなど、ずさんな管理体制が明らかになり、小売り各社が相次ぎ商品を撤去。物流倉庫が在庫で埋まるのも時間の問題とみられている。【
<不二家>「菓子・飲料は安全」…HPで呼びかけ
1月17日20時21分
大手菓子メーカー・不二家が消費・賞味期限切れ原料を洋菓子に使うなどしていた問題で、不二家は17日、同社ホームページ上で「スーパーなどで販売している菓子・飲料は安全です」と呼びかけた。洋菓子だけでなく「ミルキー」や「ネクター」など一般の菓子・飲料にまで広がる不信感を沈静化したい狙い。
洋菓子以外で「安全宣言」=「早過ぎる」と批判も-不二家
1月17日21時1分
大手菓子メーカーの不二家が消費期限切れの原材料を生の洋菓子に使用していた問題に関連して、同社は17日、洋菓子以外のチョコレートなど菓子類や飲料について、「安全であり、安心して食べられる」との見解を発表した。ただ、今週初めに藤井林太郎社長が表明した全工場の再調査は完了しておらず、「『安全宣言』には早過ぎる」(大手スーパー)との反応がほとんどで、製品撤去を進めるスーパーやコンビニエンスストアの間に販売再開の動きはない。
不二家が全面減産、一部は半分程度に
1月18日3時10分
消費期限切れの牛乳などを使った洋菓子を製造・出荷していた不二家は17日、製造するほぼすべての商品について減産に踏み切ったことを明らかにした。
スーパーやコンビニなどで製品の販売中止が相次いでいるためで、対象はチョコレートやクッキーなどの「菓子」や、果汁飲料「ネクター」、炭酸飲料「レモンスカッシュ」などの飲料も含まれる。
商品によっては通常の半分程度まで生産を縮小したという。既に製造を停止している洋菓子に加え、他の製品も減産することは、経営に大きな影響を与えるとみられる。
不二家は「菓子」を平塚工場(神奈川県)、秦野工場(同)、富士裾野工場(静岡県)の3工場で製造し、飲料は外部工場などに生産委託している。問題が発生した埼玉工場を含め、洋菓子を製造する5工場は操業を停止しているが、「菓子」や飲料については工場の操業自体は続ける。今後は、スーパーなどの販売中止の状況などに基づき生産量を調整するという。
不二家 埼玉工場に2度目の立ち入り検査
1月18日10時12分
埼玉県は17日、不二家埼玉工場(新座市)に2度目の立ち入り検査を行い、11日の検査で提出されなかった「食品衛生マニュアル」や各種記録簿を確認した。11日に明示しなかった理由の説明を求める方針。また、不適切な製品すべてについて、23日までに原因を報告し製造記録を提出するよう求めた。不二家が県に16日に提出した報告書には、マニュアルに関する記述があり、「製品日付チェック表」など14種類のリストも添付されていた。【
不二家の菓子箱に虫混入 05年、購入者に謝罪 '07/1/18
期限切れ原料使用問題で揺れる大手菓子メーカー「不二家」の菓子箱に虫が混入するトラブルが二○○五年発生し、同社が原因を調査した上で購入者に謝罪していたことが十八日、分かった。
菓子は、○五年七月に京都市の男性会社員(22)が同市内のコンビニで購入したチョコスナック「ペコパイ」。ペコちゃんの顔がデザインされた箱に一口大の袋入りパイが入った商品で、箱を開けると体長約一・五ミリの虫が数匹見つかった。
数日後、家族が同じ商品を購入するとまた虫が見つかり、男性は不二家に連絡。同社は同年八月二日付で調査結果を男性に報告した。
それによると、虫はユスリカで、商品は同年五月九日、湘南工場富士裾野製造部(静岡県裾野市)でつくられた。箱をのり付けする工程で、蛍光灯の熱などで死んだユスリカが落下し、混入したとみられる。
同社は「場内は窓がなく出入り口に防虫カーテンを設置、殺虫作業を定期的に行っているが、今後一層の防虫強化を図る」と釈明した。
男性は「不二家の衛生管理はずっと昔から駄目な段階に来ていたのかもしれない。安全面への意識が薄く、消費者をばかにしているとしか思えない」と話した。
同社は十七日、富士裾野を含む菓子工場について「(品質国際規格の)ISOの認証を取得しており安全」との見解を出している。
<不二家>3カ所立ち入り検査 JAS法に抵触か 農水省
1月18日12時3分
不二家が消費・賞味期限切れ原料を使っていた問題で、農林水産省は18日午後、食品の表示について定めたJAS法に基づいて、同社本社(東京都中央区)、埼玉工場(埼玉県新座市)、泉佐野工場(大阪府泉佐野市)の3カ所の立ち入り検査に入った。
JAS法に抵触する可能性があるのは、プリン、シュークリームなどで消費期限を社内基準より1日長く表示していた点。食品は消費期限か賞味期限を表示する義務があるが、期限の設定そのものは事業者の判断で行うことになっている。社内基準を超えると直ちに違法というわけではない。このため、農水省は立ち入り検査で、設定された期限に合理的・科学的根拠があるか、期限を1日超えたことで品質に問題が生じたかなどを調べる。【
不二家、レストラン事業の再建会社の設立に遅れ
1月18日13時37分
不二家<2211.T>は18日、投資ファンドのベーシック・キャピタル・マネジメントと共同で1月中旬に予定していたレストラン事業の再建会社の設立に遅れが生じていると発表した。不二家の広報部によると、閉鎖する店舗の選定などに時間がかかっているためという。現時点でベーシック・キャピタルのコメントは得られていない。
不二家は昨年12月11日、経営不振が続くレストラン事業をファンド主導で再建するため、ベーシック・キャピタルと1月中旬に新会社を設立すると発表した。新会社の出資比率はベーシック・キャピタル64.6%、不二家35.4%。不二家の100%子会社で、レストラン事業を運営する不二家フードサービスを4月1日付で新会社に譲渡することにしていた。不二家広報部は「4月1日に譲渡するというスケジュールは変わっていない」としている。
不二家は期限切れ牛乳などを使用した問題で、1月11日から全国のフランチャイズ店などで洋菓子販売を休止。「ミルキー」などの卸売り菓子もコンビニエンスストアなどの店頭から撤去されており、ほぼすべての事業で建て直しを迫られている。
農水省、不二家に立ち入り検査=本社と2工場、品質管理確認へ
1月18日15時1分
農水省は18日午後1時ごろ、消費期限切れの原材料を使用するなどずさんな品質管理が表面化している大手菓子メーカー不二家の本社(東京都中央区)、埼玉工場(埼玉県新座市)、泉佐野工場(大阪府泉佐野市)に対し、日本農林規格(JAS)法に基づき、立ち入り検査を始めた。
同社から事情を聴いたところ、プリンなど一部製品の消費期限が社内基準を超えて延長されていたケースがあったといい、同法に違反していないかどうかを確認するため品質管理の方法や賞味・消費期限についての考え方について調べる。
検査の結果、違法性が判明した場合は、同法に基づく改善指示などの措置を講じる。
不二家、りそな銀と協議へ=製品撤去、減産で再建策検討
1月18日20時1分
消費期限切れ原料の使用問題で洋菓子の生産・販売停止などに追い込まれている大手菓子メーカーの不二家 <2211> が、再建策のとりまとめに入ることが18日、明らかになった。主力取引銀行のりそな銀行と近く、協議を開始する。問題の洋菓子だけでなく、チョコレートなど菓子類や飲料についても、スーパーやコンビニエンスストアが製品撤去に動いており、主力の菓子工場は減産を余儀なくされている。一段の業績悪化は避けられず、支援要請も含めた抜本的な対応が必要と判断したもようだ。
<不二家商品>台湾や香港の店頭からも撤去
1月18日20時2分
台湾や香港の大手スーパーや日系百貨店の店頭からも「ミルキー」などの不二家商品が撤去された。台北では「太平洋そごう」は16日から、「ジャスコ」も18日から全商品の販売を取りやめた。
不二家商品は、台湾では広く出回っており、コンビニなどでは販売が続いている。今回の不二家の問題は、台湾でも新聞やテレビが詳細に報道している。
香港でも「ジャスコ」や「そごう」のほか、地元の大手スーパー「シティ・スーパー」が不二家の全商品の販売を中止した。
不二家、りそな銀と再建協議へ=製品撤去、減産で経営悪化
1月18日21時1分
消費期限切れ原料の使用問題で洋菓子の生産・販売停止などに追い込まれている大手菓子メーカーの不二家が、再建策のとりまとめに入ることが18日、明らかになった。主力取引銀行のりそな銀行と近く、協議を開始する。問題の洋菓子だけでなく、チョコレートなど菓子類や飲料についても、スーパーなどで製品撤去の動きが広がり、主力の菓子工場は減産を余儀なくされている。一段の業績悪化は避けられず、支援要請も含めた抜本的な対応が必要と判断したもようだ。
<不二家>営業許可取り消し処分も 農水省立ち入り
1月18日22時9分
消費・賞味期限切れ原料を洋菓子に使うなどしていた不二家に対し、農林水産省が18日、中央省庁で初の立ち入り検査に踏み切った。厚生労働省も製品の消費期限を1日長く表示した行為が「特に悪質」とみて調べている。工場を直接監督する埼玉県は同社に厳しい目を向けており、営業許可取り消しの処分が出る可能性もある。
<不二家>消費期限表示ないままプリン出荷 泉佐野工場
1月19日0時18分
大阪府泉佐野保健所が18日、不二家泉佐野工場(泉佐野市)に立ち入り調査した結果、同工場で製造したプリンを消費期限表示のない状態で埼玉工場に出荷していたことなどが分かった。一連の問題の中で泉佐野工場の不正が明らかになったのは初めて。
プリンの期限表示外しについては本社も了承していたといい、府は食品衛生法の表示義務違反の疑いがあるとして、泉佐野工場に適正表示するよう指示した。今後、他の商品についても調査する。
泉佐野工場は、保健所のこれまでの調査に「プリンはカップ容器に入れ、ラップをかけた状態で埼玉工場に出荷し、仕上げは埼玉でやっている」と説明していたが、追及したところ、販売できる完成品で出荷していたことを認めたという。
同法では、商品が完成した段階で消費期限を表示することが義務づけられており、府の担当者は「期限を先送りする意図があったと思わざるを得ない」としている。
また、05年7月11、12日に製造したシュークリーム約1万9060個について、社内基準より1日先延ばしした期限を表示して埼玉工場に出荷。さらに、06年10月22~24日、同様の表示がされたシュークリーム約1万4600個を埼玉工場から納入していたことも判明した。製造ラインの清掃や保守点検で生産が追い付かない際に、両工場長間で申し合わせて行っていたという。
不二家、衛生法違反か 大阪工場製造→埼玉で期限刻印
1月19日8時0分
農林水産省は18日、大手菓子メーカー「不二家」の本社(東京都中央区)と埼玉工場(埼玉県新座市)、泉佐野工場(大阪府)の3カ所を立ち入り検査した。期限切れ原料使用など一連の問題で、本社への立ち入り検査は初。農水省の検査は日本農林規格(JAS)法に基づき、商品に記載する消費期限を延長表示していた問題が対象。
また、東京都と、本社のある中央区の保健所も同日、食品衛生法に基づき、本社の実務担当者から一連の経緯などについて説明を求めた。
不二家は期限切れ原料使用のほかに、プリンやシュークリームの消費期限を社内基準より1日長く表示していた。特にプリンについては、現場担当者から工場長まで関係者全員が容認していたとしている。
同省が16日、担当者から事情を聴いたところ、事実関係を認め、「消費期限は安全に食べられる期間より短く設定しており、期限を1日長く表示しても安全性には問題ない」と説明したという。
一方、不二家はプリンを泉佐野工場(大阪府)で製造後、消費期限を付けずに埼玉工場(埼玉県)に出荷。埼玉工場で消費期限を刻印していたことも判明。製造日が異なっても、一括出荷する際は消費期限を同じ日にしていた。埼玉工場は県に「小売店からの要望」と説明した。大阪府は、この方法は食品衛生法違反の疑いがあるため、適正表示を指示した。
森永製菓 衛生管理で支援 不二家の再建後押し
1月19日8時1分
消費期限切れの原料使用問題で揺れる不二家に対し、資本提携している菓子大手の森永製菓は18日、衛生管理などで技術支援する方針を固めた。不二家は主力取引行のりそな銀行と経営再建について近く協議する予定だが、同業他社などの協力を得て再建を進める計画を策定する見通し。このため、森永では不二家側からの要請を待って技術支援し、不二家の経営再建を後押しする構えだ。
問題が発覚したシュークリームやケーキなどの洋菓子について、森永首脳は「当社にはノウハウがない」として協力は難しいとの考え。ただ、不二家が「基準を満たしているので安全」と強調している一般の菓子についても、小売り業界では不二家製品を店頭から撤去する動きが相次いでいる。
こうした主力製品の撤去は不二家の経営に大きな打撃を与える恐れが強い。このため、不二家ではこの分野で森永の協力を求める見通しだ。
菓子大手として安全性に高い信頼を確保している森永が衛生管理などで不二家に協力すれば、不二家製品を撤去したスーパーやコンビニエンスストアなどに対して安全面で説明しやすく、小売り店の早期販売再開につながるとみている。
不二家 支援要請、りそなと協議 自主再建成否が焦点
1月19日8時32分
不二家が消費・賞味期限切れの原料を使用していた問題で、同社が主力取引銀行であるりそな銀行と支援要請に向けた協議に入ることが18日、分かった。洋菓子の販売休止の長期化や菓子や飲料の店頭からの撤去により、想定以上の業績悪化が避けられなくなったためだ。
また、不二家は同日、不振の外食事業再建のため、みずほ証券系投資ファンドと計画していた受け皿会社の設立を延期すると発表した。ファンドが受け皿会社への出資に慎重になっているためとみられる。
不二家では、問題が起きた洋菓子部門の製造・販売を休止しているほか、売り上げの半分を占めるチョコレートなどの加工菓子や飲料でも店頭から撤去が相次いでいる。洋菓子部門では、6000万~1億円の減収となるほか、フランチャイズチェーン店への休業補償も1週間に1億円に上る。
また、加工菓子や飲料では、各工場で減産を始めた。スーパーなどでの販売休止が長期化すれば、一段の生産調整を迫られるのは確実で深刻な影響は避けられない状況となっている。
このため、同社では、危機管理の専門家を加えた再生チームを近く発足させ、洋菓子事業の分離売却や銀座本社などの資産売却、次期社長人事などについて検討した上で、りそなに支援を求める考え。
ただ、同社はこれまで自主再建を目指してきたが、りそなとの協議では、自主再建の成否が焦点になるのは必至。りそな側が、他社からの支援受け入れを求める可能性もあり、株式を相互に持ち合っている第2位株主の森永製菓を筆頭とした同業他社との資本業務提携のほか、外資系ファンドと組んだ再建策などが浮上してきそうだ。
不二家、泉佐野工場でも期限延ばし出荷…本社も承知
1月19日10時37分
期限切れの原料使用が問題となっている大手菓子メーカー「不二家」(本社・東京)で、同社の泉佐野工場(大阪府泉佐野市)が2005年7月、埼玉工場(埼玉県新座市)に、消費期限を社内基準より1日長く表示したシュークリーム計約1万9000個を納入していたことが18日、大阪府の調査でわかった。
泉佐野工場の工場長は府の調査に対し、「本社も了解していた」と話している。同社の製造・販売を巡る不正に、本社が関与していたことがわかったのは初めて。
府によると、05年7月11日と12日に、泉佐野工場で製造したシュークリーム計約1万9000個を埼玉工場に出荷する際、消費期限を社内基準より1日長く表示していたという。
<不二家>04年販売のビスケットに金属片 委託先製造
1月20日3時7分
不二家が、04年に販売した「アンパンマン幼児用ビスケット」に、金属片が混入していたことが19日分かった。同社は公表や商品回収はしていなかったが、事実関係を認めている。
不二家の委託を受けた京都製菓(京都市)が同年2月に製造した約2万8000個のうちの一つで、大阪府内の主婦が同年4月にスーパーマーケットで購入。当時1歳未満だった自分の子どもに食べさせようとした際、表面に金属片が付いているのに気づいた。
不二家が調べたところ、金属片はブリキ缶の破片で、長さ約5ミリ、幅0.06ミリの針金状。同社は「作業時に原料の卵を入れていた一斗缶をぶつけるなどして発生した金属片が混入したとみられる」としている。
工場に金属検出機はあったが、感度不足でチェックできていなかったため、同社は製造責任者らを厳重注意し、感度を上げた