半導体レーザーによる乳腺腫瘍の治療 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

半導体レーザーの治療で、無麻酔で治療できるものとして
乳腺腫瘍の治療があります。
高齢で麻酔がかけられないとか、病気を持っていて麻酔が
心配という動物で、乳腺腫瘍が大きくなり、痛みが出たり
自壊してしまったりすることがあります。
そんなときに半導体レーザーによる治療を無麻酔でおこない
腫瘍の治療をする方法があります。

乳腺腫瘍の根元に半導体レーザーを挿入に
腫瘍に栄養を送っている栄養血管を遮断することにより
腫瘍が壊死を起こしていき、腫瘍が小さくなり
最終的には腫瘍がなくなるということもあります。

乳腺腫瘍は外科的処置が必要ですが、どうしても麻酔を
かけられない等のこともあります。
そうなると何も手が無い状況になってしまうので、
それよりは、やってみる価値のある治療だと
思います。


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乳腺腫瘍の写真です。
半導体レーザーによる処置をする前です。


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途中経過です。
一度、壊死を起こしてくるために自壊を起こしてきて
しまっています。
この時は排液もあり臭いもしておりました。


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だんだん乳腺腫瘍が小さくなってきています。
排液が少し減りましたが、臭いはありました。


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腫瘍が取れてなくなり、傷もきれいになってきました。
排液もなく、臭いもなく、きれいです

このように半導体レーザーで腫瘍を治療する
ことができます。
ただ、時間がかかります。
この子で5~6ヶ月かかっています。
その間は排液があったり、臭いもあったりしますので、
飼主様は大変だったと思います。

それでも飼主様は腫瘍がなくなったと喜んで
いただきました。
もちろんすべてがうまくいくわけではありませんので、
検討が必要になります。

麻酔がかけられなくどうしようもないという
ことより、できる治療もありますので、
あきらめないでください。