奇跡のひとと言えば、ヘレン・ケラーを思い浮かべる。全盲で壟、声帯を使ったことがないから声も出ない3重苦の方だ。
今日は講座の中で「マリーとマルグリット」の映画を観た。実話だ。マリーも同じ状況の方だった。
ヘレンにはサリバン先生がいた。マリーには修道女のマルグリットがいた。
人にとって他人と繋がりをもつこと、コミュニケーションをとることは欠かせないことを、改めて感じた。
同時に、そのために必要な言葉の大切さ。
ヘレンもマリーも水やナイフという、何事にも名前があることを知り、それから未来が拓けた。
今、現実に盲壟となりその状況とともに生きる方の話を聞いた。まだ20代の方だ。話は確実に私の心を震わせてくれた。
ある朝目覚めたら、いきなり盲壟になっていたのだ。
難病が原因だ。
あまりにも厳しすぎる現実である。
それからも、混乱と喪失感のなかを真摯に生き、苦しみと寄り添いながら、さらに誰かのために力になりたいと話す彼女のように、私も自分に出来ることをしたい。
ますます、ずっと、これからも。