思い返せば2年前の夏。
初めてひつじ達に出会った。
この出会いが、後に我が運命を狂わせる事になるとも知らずに・・・
そして半年後、羊たちに会うために、瀬戸大橋を渡ってひつじ山にやって来る事となった。
このひつじ山には、4頭の雌と1頭の雄が住んでいたが、もう何年も子羊が生まれていない。
このままでは、どんどん老いの山になってしまうため、3歳のヨウ君と2歳の妊娠羊メイちゃんを仲間に迎えたのである。
さて、羊との遭遇が如何に運命的であったとは言え、羊初心者である羊飼い(バブルの頃各地に出来たニュージーランド村にすら行った事がなかった)にとって、大人のひつじ達と仲良くなる事など、夢のまた夢であった。
メイちゃんのお腹のふくらみ具合を見ながら、ひたすら出産を待つのである。