藤田正道のブログ
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議会運営委員会県外調査 その3

2015年11月6日(金)議会運営委員会管外所管事務調査(3)

 11月6日は議会運営委員会の県外調査3日目、神戸市の兵庫県議会を訪れました。

 神戸には前日に入っていましたが、11月5日は偶然にも私がよく曲を聴いている浜田省吾さんのコンサートが市内で開催されています。当日券があればと思っていましたが、当然ながらチケットは完売でした。そこで、夕食後に会場である国際ホールに行ってみたところ、数名のファンが同じくチケットを入手できずにグッズ購入だけでもと集まっていました。話を聞いてみたところ、北海道帯広から仕事で京都に来ている女性と神戸在住の友人、そして島根の出身で5年前から神戸にんでいるという青年。みな別々に来ていますが、同じファン同士ということですぐに打ち解け、20~30分ほど互いの住んでいる地域や浜田省吾さんとの関わりなどの話をして、ポスターの前で記念写真を撮って、また会いましょう、と別れました。

 本題の兵庫県議会では、前日の富山県議会同様、議会と議会運営委員会の運営や議会改革の取り組みなどについて調査を行いました。冒頭、兵庫県議会の議会運営委員会を代表して出席いただいた谷井副委員長に歓迎のご挨拶をいただきましたが、兵庫県は20年前に発生した阪神淡路大震災からの復旧、復興のために総額1兆3千億円の県債を発行しており、その返済が毎年611億円に上り財政を圧迫してきたそうですが、これまで3次の行革プランを計画・実行してきており、平成30年には収支近郊が図られる予定であるとのこと。また、平成24年に議会基本条例を設定し、以降議会改革に取り組んできたとの説明も受けました。
 その後、具体的な取り組みについては、議会事務局の山本事務局長、中村議事課長からご説明いただきました。
 兵庫県は人口550万人余りと大分の5倍弱で当初予算の規模も3兆4千億円余りと同じく5倍弱、一方議員定数は87名(自民44、公明13、民主11、維新9、共産5)で交渉団体は6名以上の会派で議会運営委員、予算・決算委員、監査委員の選出、代表質問、総括質問などができるということでした。
 議会運営委員会は定例会開会1か月前、1週間前、開会日に開かれており、近年は議会運営に関する請願も増えているため、1か月前には日程の協議とあわせてそれらの取り扱いについても話し合うことが多くなっているそうです。これは、昨年の政務活動費の問題もあり、また、維新の党が議員報酬や政務活動費の削減提案を行っていることもあって、それらを求める関係者からのものが中心の様でした。
 また、議会改革では平成24年から常任委員会ごとにテーマを設定し調査・研究を行っており、その一貫で学識経験者などの参考人招致、管内・外調査での県民との意見交換などに取り組んでいます。大分県議会ではどちらかというと調査研究は4つの特別委員会を中心に行っていますが、兵庫県議会は以前から常任委員会中心主義で、震災などよほど突発的な事象が発生しなければ特別委員会は設置されないそうです。
 また、未成年への有権者教育では、県議会の作成するテレビ番組のレポーターに高校生を抜擢し、若年世代に関心をもってもらうよう努めているそうです。

 前日の富山県そして兵庫県議会と、議会運営委員1年生の私にとっては大分での運営が当たり前ではない、議会の活性化、ひいては県民福祉の向上に繋げていくという本来の目的・役割を再認識させられた2泊3日の調査でした。

議会運営委員会県外調査 その2

2015年11月5日(木)議会運営委員会所管事務調査(2日目)

 11月4日から6日まで2泊3日で実施している議会運営委員会の県外所管事務調査2日目は、富山県議会を訪問し、議会の運営や議会改革の状況についての調査を行いました。
 冒頭、歓迎のご挨拶をいただいた富山県議会の上田事務局長の話によると、3月14日の北陸新幹線開通により、この9月までの観光客数は前年の3倍、宿泊客数も2割増しと、大きな成果が出ているとのこと。また、富山湾から望む立山連峰の景色は、世界的の3ヶ所しかない景観で、昨年10月には世界で最も美しい湾クラブに選ばれたそうです。
 本題の議会の運営については、わが議員定数40人と大分県議会とほぼ変わりませんが、会派構成は自民党が30名で、以下、民主・県民クラブ3、社民党2、あとは緒派と無所属という状況で、交渉団体が4名以上の会派ということから議会運営委員会の委員は自民党のみでした。ただ、全会派の代表者が委員外議員として参画し、全会一致を旨とした運営を行っているそうで、意見の一致を見ない場合には何回も話し合いを行っているとのことでした。
 また、一般質問は一括質疑一括答弁のみですが、その代替として知事も出席する予算特別委員会が定例会ごとに開催されており、この場では一問一答方式、答弁も含めて60分の持ち時間で議論を深めているとのことでした。
 議会改革の面では、小委員会を設置して18才選挙権対策など様々な試みを考えており、印象的だったのは9月議会で大学生30名を膨張に招き、傍聴後、知事そして議会(議員)と別個に意見交換会を行ったとのことで、学生側からも活発な意見が出て引き続き実施したいと、手応えを感じているようでした。

 調査終了後、県庁前から路面電車の市内循環線に乗り、少し遠回りしてぐるりと回ってみました。富山市には昨年も土木建築委員会でコンパクトシティの取り組みを調査しに来ましたが、この路面電車の循環線もその取り組みの一貫で新たに線路を敷設したもので、この沿線沿いに都市機能を集中させ、結接する路面電車、ニュートラム、幹線バスの路線の沿線に居住者を集約していこうとしていました。沿線沿いには新しいビルも多く、ガラスを多く使った斬新なデザインと、ビルの間から臨む、山頂付近に雪を被った立山連邦の勇姿に思わず見とれてしまいました。

 富山駅には出発予定時刻の一時間前に着いてしまい、どうしようかと駅前のマルシェを覗いたところ、前回来たときに食べて、血圧が上がりそうなので二度と口にするまい、と誓っていた富山ブラックの元祖「大喜」さんの店舗があるではありませんか。この持ち時間と、前回食べたときの癖になる塩辛さと麺の固さが口の中に蘇り、思わず誘惑に負けて食べてしまいました。やはり、旨塩辛く癖になる味でした。

議会運営委員会県外調査

2015年11月4日(水)議会運営委員会県外調査「全国都道府県議長会」

 11月4日から6日までの2泊3日、議会運営委員会の県外事務調査に参加しています。
 議会運営委員会というのは、議会の運営方法や議員活動に関することを議会として議論する場で、各会派から所属人員に応じて委員を選出し構成されています。
 今回の調査には委員12名全員が参加し、初日は東京都にある「全国都道府県議会議長会」を訪れ、同議長会の役割と機能、そして議会の責任と期待される将来像について調査を行いました。ちなみにこの議長会は、全国知事会、全国市長会、全国市議会議長会、全国町村町会、全国町村議会議長会とともに地方6団体と呼ばれ、地方自治体と地方自治に関して国との間で定期的に協議の場を持ちながら、地方の代表として意見反映に努めています。
 全国都道府県議会議長会は、国会に近い千代田区平河町の都道府県会館の中に事務所があります。この会館の中には、全国の多くの道府県の東京事務所や物産館などが入居する建物で、三階には時折テレビにも登場する全国知事会の会議室があります。ちなみに、この会議室は全国知事会と全国都道府県議会議長会の総会以外では使用されていないとのことでした。
 さて、調査の概要ですが、冒頭、私たち大分県議会議会運営委員会の志村委員長がお礼のご挨拶を述べたあと、議長会の事務方のトップである内山泰明事務総長から歓迎のご挨拶をいただきました。内山氏は11月1日に事務省庁に就任したばかりということです。
 その後、調査項目1点目の「全国都道府県議会議長会の役割と機能」について、事務方のNo2である飯塚謙二事務局次長より次のような説明をいただきました。議長会は大正12年に8名の議長が発議し、1道3府43県の議長で発足。現在は「国と地方の協議の場」において、予算概算要求や地方創生、地方分権改革の推進などについて」の提言を行っている。一方、国の第31次地方制度調査会では、①人口減少社会に対応する三大都市圏・地方圏の地方行政体制のあり方、②議会制度や監査制度等の地方公共団体のガバナンスのあり方、について議論され、今月中に最終答申案が示されるとのことでした。
 調査項目2点目の「議会の責任と期待される将来像」について説明いただいた議事調査部長の内田一夫からは、冒頭、地方制度調査会の中で議選監査(議員から2名選出)の必要性が議論されていることに触れ、戦後の自治体改革から設けられたこの制度は首長に対抗できる議員の発信力を重視しており、前回も廃止の議論があったが国会議員の反対で実現はされなかったとの説明と、今後はなくすのではなく、各県の判断で選択できる方向に見直すべきとの考えを示しました。また、もう一つの話題として、選挙権年齢が18才に拡大されたことに関して、今後、出前県議会など高校に対する議会としてのアプローチの必要性についても示唆いただきました。
 本題の方では、今後、住民の負担増を伴う制度改正も多くなることが予測され、最終判断を行う議会の信頼性が極めて重要になる、議会改革においては住民生活にどのように影響があるのか「見える化」が必要など議会の課題とともに、住民は議員は議会中しか働いていないという思い込みの中で定数や報酬の削減に傾きがちであることから、アンダーグラウンドの部分も含めて、」議会、議員がどんな活動をしているのかを可視化していくとともに、なぜこの定数が必要か、なぜこの報酬なのかについての積算根拠も持つ必要があるとの課題も提起いただきました。
 議長会では、毎年定期的に、また4年に一度は詳細に各議会の動向を調査しているだけに、各議会の同行も含めて大変参考になるとともに、改めて議会、議員の役割の重要性を再認識させていただきました。
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