最終日、最終組――。優勝に最も近い3人のペアリングに、我らが藤田光里選手の姿がありました。
10月9日、沖縄県のかねひで喜瀬カントリークラブでのステップアップツアー「かねひで美やらび」。
有観客ながら現地応援は叶わずでしたが、テレビ中継を見返しながら改めて激闘の一日を振り返ります。
快晴の沖縄。開幕前には雨も降りましたが、日を追うごとに夏を思わせる暑さで、ギャラリーも朝から木陰に集まってます。
スタート前の藤田選手が、インタビューに招かれました。「おはようございます」。いくぶん硬めの笑顔に見えました。
まずは沖縄の印象を聞かれ、「北海道出身なので、真逆ということで、暑い天気というかまた夏に逆戻りしてるイメージもあるので暑さ慣れしてないですけど、結構いい天気だなと思って過ごしやすいです」。
初日、2日目を振り返って、「スコアより内容はあまり良くなかったので、パッティングで結構我慢できてたところがあったので、最小限でボギーが収まってくれてるからアンダーで回れてます」と藤田選手。
さらに、シーズン通しての振り返りは? 「レギュラーツアーもステップアップツアーも同じくらい出場させてもらったんですけど、レギュラーツアーでは思い通りのゴルフができなかった1年だったかなと思うんですけど、ステップアップの方は全試合予選通過することができていいプレーが出来ているので、いい1年だったと思います」。
最後に「最終日最終組。今日の意気込みを」と聞かれて、「この試合が今年のステップの最終戦に私はなるので、そこでこの位置でプレーできることがすごい嬉しいなと思うので、それを噛み締めながらプレーしたい」と話しました。
続いて藤田選手が映ったのは、ドライビングレンジでのスタート前練習。
黒の半袖ポロシャツに白のスカート、黒のバイザー。黒の勝負服は、前回の最終日最終組、見事優勝を飾った2019年「ユピテル・静岡新聞SBS」を思い出させます。
ここで、藤田選手が3打差で追うルーキー、後藤未有選手のインタビューも。「自信はあります」と落ち着いた雰囲気ながらも、「3打差あっても安心できない」と警戒もしてるようでした。
しばらく経って、いよいよ最終組のスタート時刻が迫りました。ティーイングエリアに竹山佳林選手とにこやかに談笑して入ってきた藤田選手。
対して後藤選手は、すぐそばにあるパッティンググリーンでギリギリまでパット練習のルーティーンをこなし、丁寧に頭をさげてエリアに入ってきました。
それ以降は、3人とも引き締まった表情で無言。緊迫したムードの中、スタートの時刻を迎えました。
(つづく)