7/3「筑紫哲也NEWS23」について③(最終回)
昨日の記事で書いたように、私はNEWS23の取材をお受けすることになりました。
しかし、「最後の事業計画」には「時間との闘い」という問題がありました。
3社横断のブログをスタートし、書籍を出し、テレビでドキュメンタリを放送する。
事業計画のスタートはそこからです。
しかし、それに着手できるまで生きていられるという保障はどこにもありませんでした。
実際、私が書籍の原稿をアップしたのは4月下旬。
GWのため入稿はGW明け。
幻冬舎史上最速の出版スケジュールを組んでいただきましたが、それでも出版には1ヶ月近くかかります。つまり、発売は6月上旬です。
ですので、万が一、事業計画の着手に間に合わなくても、撮影が未完成でも、最低限、何らかの意味があるものを残そうと思いました。
一つは末期がん患者が見て、「末期がん患者でもこんなことが出来るんだ」と希望を持ってもらえること。
もう一つは末期がん患者以外の人の「末期がん患者のイメージを変える」ことでした。
フジテレビ「スタ☆メン」が事業計画を中心に描き、「とても感動した」という声が数多く寄せられたのに対し、「NEWS23」も多くの感動したという声の一方、闘病や遊びのシーンの描写が多く、「何を描きたいのかがわからなかった」、「藤田さんのことが上手く伝えられていない」という声も一定数頂きました。
しかし、それはNEWS23のせいではなく、私がお願いしたことです。
決して、NEWS23のフォローをするわけではないのですが、彼らには「もし、事業計画のスタートに間に合わなくても、未完成の映像を見て伝わるものを残して欲しい」という要望を伝えていました。
つまり、末期がん患者には「俺よりもよっぽど厳しい状況の患者でもスキーやレースが出来るんだ」と思ってもらえたり、「末期がん患者への医療費は税金の無駄」失言の厚生労働省の役人やドクターハラスメントが問題にされているような医師に対しては、「”末期がん患者といえば死ぬまで痛みだけ抑えてやってればいいんだ”と思っていたけど、”末期がん患者はモノでなく生身の人間なんだな”」と再認識してもらえる映像を残したかったのです。
そのためには、「あの人は特別だから」と思われたら意味がありません。
ですので「NEWS23」では、あえて立派でない面を描いてもらえるようにお願いしました。
尚、今日のヤプログ では「あることを始めた!」という大きな報告。
今日のライブドア では、今日の夜から試験的に開始したコメントの開始!に関して、その考え方を書いています。
ぜひ、お読みくださいね。