シフトワーカー | 行雲流水

行雲流水

One more thing...


「あ。鍋さん。どれが。
いいと思いまちゅか?…」


ジョンの一番上のお姉さんへの日本土産だ。


「可愛いのは、
一番右だろう…。」


んン…。



「ジョン。
こっちは、どう?」


少し離れた棚にある、
agehaが履くような、
でっかいハートの付いた、
キラキラのサンダルを指さすと…、


「あ゛ー。ダメでしゅ。
お姉さん。学校の先生でしゅぅ~。」


あ?
そうか…。


ジョンは、
緑のラインの入った靴を選んだ。



嬉しそうに走るジョンの後ろ姿は…。


オ、オ、おネェ走り…

ハァ?



そんなジョンに、
抱きつかれるように、
嬉しそうに腕組みされ、
肩に頭を乗せられ、


イオンモールを歩いて、


日本では、
まだ…


増して、田舎では、
ちょっと…



奇異に映るだろう、
甘えん坊ジョンの、
はしゃぎよう…。



(俺も、ファザコンだからな…。)



アハ、アハッ…σ(^◇^;)。。。ハッ、ハッ、ハッ。…


ジョンの気持ちを、
最優先にして、
にこやかに歩いたのでした。



帰りの車の中、
助手席で疲れて眠るジョンを見ながら、
朝仕事の終った昼休み時間に、
家族や友達、彼女のために、
昼寝を止めて日本土産を買う優しさに、


爆睡したいモードの、
同じシフトワーカーの俺も、
気が遠くなるような睡魔に耐えて、
車のハンドルにしがみついて居たのでした。