なにもかも置いて

あなたのもとに行ってしまおう


家族も仕事も置いていってしまおう


スマホは捨ててしまおう

あなたが褒めてくれたあのワンピースも
名刺もiPodも

身体になじむ あの香りも


なにもかも置いていってしまおう


そうして
あなたのもとにたどりついたとき

なにものでもなくなったわたしは
秘密のなくなったわたしは

 

あなたの目に魅力的にうつるのだろうか