35歳の5月でした。

 

私の精神状態は

傍から見ても不安定だったと思います。

鬱病で仕事を休みがちな夫。

慌ただしい仕事。

小学校と保育園に通う3人の子ども。

そんななか私はSNSに熱狂していました。

 

ある日の私のコメントのやりとりから

私の精神状態が不安定なのを

感じ取ったリュウさんからDMが来ました。

 

携帯電話の番号と

「ダメだったら電話して」の

一言が添えてありました。

 

 

晴れた週末でした。

私は不機嫌な夫から逃れるために

子ども達を連れて近くの公園にいました。

公園の駐車場で

私はスマホを握りしめて耐えました。

 

電話をしてはいけない。

電話番号を教えてもらっただけで、もう充分。

直接彼と言葉を交わしてはいけない。

それはSNS仲間のラインを越えてしまう。

駐車場で私は静かに泣いていました。

 

 

ひと月後のある夜

酔った彼から電話がかかってきました。

彼はひどく緊張しているようでした。

彼は私のことを「かわいい」と

言ってくれました。

自分を慕う様子がかわいいと。

 

 

SNSの彼と話す内容は同じでしたが

ほんの少し

イントネーションに方言が混じっているのを

私は不思議な気持ちで聞いていました。

 

 

 

 

 

 


 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)