この頃わたしは
あまりいい奥さんではありません。
いつも心がふわふわしています。
足元が地面から3cm、離れているようです。
仕事はふつうにしているつもりだけれど
廊下を歩くとき
コピーをとっているとき
倉庫に物品を取りに行くとき
気づかぬうちにあなたのことを考えています。
自由な魚のように行動するあなたを
わたしは羨ましく思っています。
わたしはいつも不安で、変化を恐れていて
深い湖のなかから外を見ているようです。
まわりのひとたちの話し声が
深い水ごしに響くように
遠くに聞こえることがあります。
一枚、膜を隔てたように
遠くに感じることがあります。
寂しく思うこともあるけれど
湖は、わたしを守ってくれました。
湖も、わたしの大事な一部です。
静かなわたしの湖は
誰も気に留めないけれど
淡い色がついているのかもしれない。
いい匂いがするのかもしれない。
あなたはほんとに、そこにいますか。
わたしはほんとに、ここにいますか。