トリートメントを買いに
ドラッグストアに寄りました。
品物を選んでいるときに
リンスインシャンプーが目に止まりました。
不意に息苦しい記憶が戻ってきました。
小さなこどもがいて
わたしひとりでゆっくりお風呂に入ることも
髪を丁寧に手入れすることもできず
柔らかなこどもとお風呂に入るのは
楽しい時間だったはずなのに
ふわふわしたこどもを抱き
湯船に浸かるのは幸せだった時間のはずなのに
トリートメントをする時間も
ペディキュアをする余裕もなく
毎日がただ慌しくて
自分の時間のあるひとが嫉ましく
やらなければいけないことをこなすだけで
精一杯だったあの日々
通り過ぎていった
楽しかったはずの時間
不意に思い出すのは
息苦しさ
通り過ぎてしまえば
わたしはすぐに 忘れてしまう