またまた日本で読んでいる人はいないであろう本を読んだ。
前回↓
の「売り方」に引き続き同じ著者の「買い方」に関する本だ。
いくつか内容を引用させていただき最後に読んだ感想をお伝えしたい。
①買値より20~30%上がったら売る。
p50より引用
20~30%持ち株が上がったら売ることを推奨している。これは天井で売らないようにするためだ。ん? 可能な限り天井で売るものではないのか? 著者はこれを強く戒めている。そもそも天井で売ることはできず、それを狙うと今度は株価が下がってきて利益が少なくなり最悪マイナスになってしまう。保有株はほどほどのところで売ることを著者は何度も強調している。
損益が30%になったら何が何でも売る、という点が非常に重要だと思う。決めていれば仕方がない。基準に達したら売る。決めていなければ売るべきか、はたまた保有するべきか答えの出ない正解に悩み続けなければならない。
ただ一つある絶対普遍の法則は「安く買って高く売る」ということだけだ。
p74より引用
どんな商売でも安く仕入れて可能な限り高く売る。株式という売買も同様。空売りを除いてこれ以外に儲かる法則はない。安く買って値が上がったら売っていく。それだけのことであり、それをひたすら繰り返していくだけだ。
利食った後の値上がりは、儲けて別れるための手切れ金だから惜しまない。
p206より引用
これは実に面白い考えだ。天井を狙わないで売るとその後必ず売った銘柄は上がっていく。それは悔しいが儲けは出ているのだから、そのあとの上昇は手切れ金と考えてすっぱり割り切ろう。それよりも元本をプラスで回収できたことを喜ぶべきだ。
読後の感想。この本も著者の小説を読んでいるような不思議な感覚に襲われた。データもないし根拠もない。しかしながらポイントは一貫している。それは可能な限り安く買うこと。そして売るときは天井を狙って1円でも高く売ろうとせずある程度の利益で満足し確実に売って元金を回収すること。
買いの本ではあるが売りに関して深く考えさせられる。中長期投資といえども売りを考えなければいけないと強く感じた。読者の方の売りの基準はなんだろうか? もしなければこの本の著者の売り方の本を購入して勉強して欲しい。株の本質は変わらないという点でこういう誰も読んでいない古い本のほうが意外に新しい発見がある。
これからも売りに関して日々勉強していきたいと思う。

