私は高校に入ってすぐに2週間ほど学校に行かなくなった。理由は今でもよくわからないのだが母親が泣きながら自分の部屋に入ってきて辞めないように懇願してきた。それに衝撃を受けてなんとか学校に行くようになったのだが、あのとき高校に行かなくなってもまったくおかしくなかった。そんなこともあり今回は↓を読んでみた。

 

 

まず思ったのが高校を中退する人たちはとにかく環境が最悪だ。これはもはや親ガチャというしかない。親は中卒か高校中退で基本的に家にいない。それなので子どもたちは外で同じような子達とたむろする。たむろしている子どもたちは当然学校に行かないので自分も行かない。こんな具合。

 

日常の生活も普通にできない。歯も磨かず風呂にも入らず夜も遅くまで寝ない。共通しているのがそこら辺にいる野良猫を拾って飼っている家庭が非常に多いらしい。

 

当然、学力は小学生の低学年レベルかそれ以下。九九もできない。1円、5円、10円を足していくらになるのかわからない。もちろんアルファベットも理解できない。学校の勉強についていけないので辞めることになる。勉強や学習していく面白さを教えてくれる人など誰もない。

 

そういえばこの前こんなことがあった。ドトールで必死に勉強している子がいた。珍しいなぁと思っていたのだが、あとから来た親が資格か何かの勉強をし始めた。なるほど、子供は親が勉強していれば同じように勉強するのかと思った。親が勉強せずに子供は勉強しない。

 

仮に高校を辞めたとしても九九やアルファベットや漢字が理解できていればまだなんとかなるだろう。通信制や夜間の高校があるのでチャンスは十分にある。それなりにやる気があれば親身に寄り添ってくれる先生がいるかもしれない。

 

しかしながら足し算や九九やアルファベットがわからないとなると相当厳くなる。そういう意味で小学校や中学校の基礎的な勉強は本当に大事だと実感した。基礎さえあればあとは通信だろうが夜間だろうがなんとか卒業はできる。

 

この本の中で中退した人が言っていたのが「高校を辞めたあとに就職がない」と気づく点。高校生でバイトをしている分にはいくらでも仕事があるが高校を辞めると一気に仕事がなくなる。しかしもうそのときには遅いのだ。もはや大学全入の時代、いや大学院卒でも珍しくない今の世の中で高校中退は本当に厳しいと実感した。相当に地の頭がいい人でないと高校中退では世の中を渡れないかもしれない。

 

そう考えると今までしっかりと教育費を惜しみなく出してくれた親に心から感謝しかない。しかし教育というものは学校だけで終わるわけではない。何よりも日々のコツコツとした勉強・読書が大切だ。その大切さを教えてくれたのは実は親ではなくチャーリー・マンガーとバフェットだった。私はこの2人にも感謝しなければならない。そして追いつくのは無理かもしれないが少しでも近づきたい。読者の方も読書を通じて日々お互い成長していこう。