私は勝負師の本が大好きだ。訳の分からない経済学者や評論家の本を読むより勝負師の本を読むことをオススメする。そして今回はプロゲーマーの梅原大吾氏の本。プロゲーマーとは言うものの本質は勝つか負けるかの世界に生きる侍である。

 

 

ところで梅原大吾氏をご存知だろうか? まずはこの動画を御覧いただきたい。ゲーム動画で世界で2,000万再生された伝説の動画だ。

 

 

2004年世界最大の格闘ゲーム大会「Evolution2004」の準決勝。対戦相手はエメリカのプロゲーマー、ジャスティン・ウォン氏。梅原氏が使っているのがケンでジャスティン氏が使っているのが春麗。25秒から注目。ケンの体力があと1ビット、つまりもう1回ダメージを食らったら負けてしまう状況。当然ながら勝ちを確信したジャスティン氏は春麗の超必殺技を発動。普通はここでもう負けだ。

 

しかしながら梅原氏は春麗の攻撃をすべて手動でガードし、そこから反撃でまさかのKO勝ち。手動でガードというのが凄すぎるところなのだが私の計算では15回、1回もミスすることなくガードしている。1回でもタイミングがズレたら即敗北が確定。会場の盛り上がりでその凄さが理解できる。

 

そんな梅原氏の本から投資に応用できそうなところを引用させてもらいたいと思う。

 

その点、僕の勝ち方にはスタイルがない。スタイルに陥らないようにしていると言ってもいい。

p56より引用

 

投資スタイルに凝り固まっている自分がいる、、、。言っていることはもはや宮本武蔵と同じ事だ。宮本武蔵は水を手本とするようにと五輪の書に書いてあった。特定の勝ち方にこだわってしまうとそこで対策を練られて負けてしまう。

 

 

 

自分の得意なものを捨てて、いかに勝つか。そこを追求する。

p57より引用

 

これまた自分の得意な投資スタイルを捨てられず固執している自分がいる、、、。梅原氏曰く、ゲームの戦術に特許が存在しないのでどんどんと得意なことは捨てて新たなことを取り入れていかなければいけないらしい。この本を読んで思ったがもはやイチローと同じレベルのことを話していると感じた。しかしながらそれぐらいの気迫がなければこの世界でとてもやっていけないのだろう。

 

私も梅原氏のように特定のスタイルを持たずにその時の市場の変化に応じて流動的に投資できたらいいのだが残念ながら今の私はまだそのレベルにない、、、。いつか梅原氏のレベルに到達できるようにコツコツと頑張っていきたいと思う。