投資系の本なのか、優れた企業を紹介した本なのか謎なのだが上場と非上場を記載してあるので投資家向けの本なのかもしれない。

 

 

 

この本の中で紹介されていた3つの企業を解説したい。この3つの企業は長期投資においてインデックスを超える成績を残しているヘルスケアに属している企業たちである(ジェレミー・シーゲルの株式投資の未来より)。

 

・ナカニシ

1930年創業の歯科製品を提供する企業。いわゆる歯医者に行ってあの歯を削る嫌な音を出す器具を製造している。歯科治療分野でアメリカとEUを中心に世界130カ国以上に販売ネットワーク。全製品の開発・販売・製造の全てを自社で行っているらしい。いわゆる花王と同じだ。時価総額は現在1,774億円とかなりデカい。海外比率は脅威の88%

 

・松風(しょうふう)

1922年に創業。こちらも非常に長い歴史を持つ。この会社は器具を作っているナカニシに比べて歯の詰め物や被せ物の合成の樹脂を製造しておりどちらかと言えば製造業寄りだ。時価総額はナカニシより小さく(と言っても大きいが)761億円で海外比率は57% 有利子負債がゼロ。

 

・マニー

1959年創業。手術用のナイフを製造している。この企業をポートフォリオに組み込んでいるファンドを多く見かける。有利子負債がゼロで自己資本比率が脅威の約92%で超強固な財務体制を築いている。 そしてROAも13%超え。恐ろしささえ感じてしまうレベルだ。サッカーで言えばアトレティコ・マドリーの守備力にバルセロナの攻撃力を加えたようなものか。様々なファンドがマニーを組み入れるというのも納得ができる。

 

これらの企業に共通するのが古い創業歴、強固な財務、高い利益率である。人間が必ずお世話になる生活必需品とも考えられるので売上は下がりにくい。人間の身体に対するものなので買う側も安いから買うというわけにはいかず今まで使ってきたものを継続して使い続ける。それゆえ歴史の荒波にも耐えて今日まで続いてきたのだ。とはいえこられの企業はそれなりにPER・PBR等の指標も低くない。ではいつ買ったらいいのか? 

 

もうそれは暴落時に買うに限る。それまで待つ。ひたすら待つ。優良企業を手に入れるには辛抱が必要だ。ちなみに松風とマニーは株主優待付きだ。個別銘柄選びの参考までに。

 

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