学校の近くに、映画館がいくつかあります。
そのうちの一つで、映画『PONYO』が公開中とのこと。
映画の日本名は、もちろん『崖の上のポニョ』。
日本で公開になるのと同時くらいに渡米した私は、観る機会がなかったので、これはチャンス!
早速映画館に観に行くことに!

映画館に着くと、『PONYO』は公開4週目で、私が行ったのがその最終週、間に合って良かった。
入り口のポスターには、『PONYO』と英語の題字。
なんだか新鮮で、それを見てちょっとワクワクしました。
アメリカで邦画を観る事自体、私にとっては初めての経験。


日本の映画ってアメリカでは、どんな風に上映されるのだろう?
日本語が聞こえて、英語の字幕? それとも吹き替え?
どんな人が観に来るのだろう? アメリカの子供達も観るのかな?
生まれて初めて映画館で映画を観たときのような気持ちで劇場へ。
平日とあってそんなに混みあわず、観客は親子連れがほとんど。
アメリカの子供達に日本のアニメーションの人気があると知り、とても嬉しい気持ちがしました。


映画が始まると、アニメーションの世界に引き込まれました。
映像には言葉を超えて、見る側の心に訴える力があるのを感じます。
海の描写は本当に美しく、時々紙芝居のように感じる時もありました。
見とれたり、驚いたり、何度となく胸がキュンとしたり、とても素敵な作品でした。


セリフはというと、全て英語の吹き替え。
けれど登場人物の名前は、日本語の名前がそのまま使われています。
面白かったのが、セリフに出てくる「先生」が、吹き替えでも「sensei」のままだった事。
そういえば、こちらで通っている学校では、先生も生徒も、皆、名前で呼び合っています。
「先生」と言う表現がそのまま使われている事で、作品に、より“日本らしさ”濃く表れている気がしました。


全て英語のセリフにも関わらず、言葉の壁はほとんど気にならず心から楽しめました。
日本に帰ったら、今度は日本語で『崖の上のポニョ』を見てみたい気がします。
英語で観た時と違いがあるのか、それを感じてみたいから。


後日、『PONYO』のことを学校で話すと、韓国人のクラスメイトの何人かは、韓国で映画を観たと言って、
「ポーニョポーニョポニョ○×△□~♪」と、ポニョの曲を韓国語で歌ってくれました。
ポニョの歌に韓国語バージョンがあったなんて。。
もしかして世界各国で歌われているのかもしれませんね。