佐々部清監督の、映画『夕凪の街 桜の国』を観てきました。

~戦後62年~。

広島と長崎に原爆が落とされてから歳月が経ち、
街を見ると戦後の焼け野原からはすっかり復興しています。
けれどこの映画を観て、戦争が人々の心に残した爪痕は、62年経った今でも消えず、
戦争は過去の事ではないのだと、はっとさせられました。

62年前に受けた、原爆の放射能への不安。
ある日突然、閃光と共に奪われた命、もっと生きたいと願いながら叶わなかった人々の命…。

映画を観たあと、あまりに感じることが多くて、私はしばらく黙り込んでしまいました。
どこにもぶつけようのない感情が喉の奥やお腹の中を渦巻いて、言葉が出てきません。
世界で唯一の被爆国の人間として、今を生きる私たちは、知らなければいけない事実を知り、
悲惨な経験を、辛くても忘れてはいけないし、伝えていかなければならないのだと思いました。

命を尊び、慈しむ心を大切に持っていたい。
『夕凪の街 桜の国』 本当に多くの方に観ていただきたい映画です。