私の好きなもの(その34)燕親心

 

今日、職場につき、玄関で子供たちを迎えていました。

するとその時あたりでしょうか。燕の子供が一羽うずくまっています。

寒そうにはしていませんが物悲しそうです。産毛が生えて可愛いんです。

上を見ると2階の建物の上の方に巣がありそこから落ちたのでしょう。

 

沢山の子供たちが通るそばユウジ溝のそばでうずくまっています。

中には見つけて騒いだり、羽をなぜなぜしてる子もいます。

朝40分くらいたっている正面で目が釘付けになります。

「神様、お願い、燕にきづかれないように来てちょうだい。」

 

子供たちができるだけさわらないようにの思いを込めて、

小鳥は巣から落ちたら手の施しようがないんです。

人間の手で飼うというのは難しいからです。手なんかで持ったらダメでしょう。

命の大切さと、命のはかなさとの中間、命の劇場になちゃったんです。

 

私の経験からするとスズメやハトくらいでしょうか。巣からポロリは。

つばめははじめてです。大体登校し終わった時にお母さん燕が低く飛んできました。

お父さん燕も飛んできました。ぐるぐる、ぐるぐる何回も子供の周りを飛んでいます。

近くに人間がいるので警戒して、飛ぶのをやめません。

 

巣の中では兄弟になるのでしょうか、子供たちが4羽顔を出して心配そうです。

鳴く声は出ていません。父燕、母燕も必死で我が子を見守り飛んでいます。

それを見たとき胸が熱くなってしまったのです。何とか生かしたいな。

同僚に話したら、彼はあとで段ボール子燕を入れて、親燕にわかるように保護しました。

 

燕は賢いです。超音波を出して、対象物を察知するのです。

自分が若い時、体育館で部活指導をしている時に間違って鳥が入ってしまいます。

ガラスに衝突して、死んでしまうこともあります。逃がしてあげたいから窓を全開しますがダメな時が多いです。

スズメやハトやムクドリはその類です。燕は違います。空いてる窓からさっと出ていくんです。

 

 

授業が5時間連続で、燕のことは跳んでいました。仕事を終えて、帰る時、燕が飛んでいる事に、気づきました。

2羽の燕が低く、ぐるぐるグルるる何回の飛んで、おりました。その地上に何とポロリ燕がいるんです。

子供のために餌をあげていたんです。そしてまたグルぐるぐる回って飛んでいるんです。

また胸が熱くなってきました。劣悪な環境で子供を見捨てない。自分たちの危険を顧みず。

子供は、どんな気持ちなのかわかりませんが、親燕の気持ちがビンビン伝わってきます。

 

同僚が段ボールから外に移したのでしょう。親と子のつながりは大切であり、永遠なんですね。

まだ飛ぶことができません。そして巣に戻ることはできません。

がんばれ子燕。がんばれ親燕。明日も無事な姿が見れますように。

燕も人間も子供を思う親心に変わりはありません。

 

何とか無事を祈るしかできません。(頑張れ、燕の親子たち)