私の好きなもの(その19)神輿を担ぐ

 

 

育った街で秋祭りが地区ごとにありました。

地区ごとにお神輿や山車をお披露目します。

それを担うのはその地区の子供たちであり若者を中心とした大人です。

大型の神輿は大人神輿と呼び、小型の神輿は子供神輿と呼んでいました。

山車は幼い子や女子が参加しますがあまり積極的ではなかったようです。

若いおねいさんはさらしを巻いて豆絞りで、

威勢よく神輿に乗ってあおります。かっこいいんです。

 

 

当日の飛び入りもありかと思いますが、子供たちは夕食を終えて、

7時くらいだったでしょうか。その地区の公民館で歌の練習をします。

1時間くらいでしょうか。それは3週間か2週間か忘れましたが日曜日はなかったかな。

年長の中学生や高校生が仕切って、始めるんですが、

途中で歌の練習が崩れて、たわいもないじゃれ合いになったり、

あかぺらの、カラオケというか、のど自慢ではやり歌を歌うんです。

弟も一緒だったときかれは、美川憲一の「柳瀬ブルース」を歌っていました。

 

 

お祭り当日は、ウキウキ気持ちが高揚して、ワクワクしているんです。

そして威勢よく神輿を担ぎます。背の高さが違うために担ぐというより、ぶら下がり

も多かったです。練習した歌を歌い合いの手を入れてリズムをとります。

でも足はぶつかるし肩は重いし大変です。でも高揚感はあるんです。

 

 

途中休憩を取り神輿を休ませます。その時に婦人会の方でしょうか、差し入れがあります。

その時にいただいたのは、きょうぎに入ったおにぎりです。中にたれの利いたこんぶが入り、

塩味が効いてとてもおいしかったんです。だから今でもこんぶのおにぎりは大好きです。

神輿を担ぎ、終わりにお菓子をもらって帰ります。肩はパンパンでほてっています。

夜も寝れないくらいですが、気持ちは高揚しています。

 

 

若い時、築地でアルバイトしていた時に、波除神社のお祭りで

神輿を担がないかということがありました。

2つ返事でやらせてもらいました。知ってる人は一人もいませんが、

連帯感はあります。

かついでいても、目立つ場所取りゲームがあります。

先頭でカメラ目線の利くところです。

自分はそんなこと知らないので、奥へ奥へ自然と押しやられます。

高揚感はたっぷり。

 

 

神輿を担いでいる時は、陶酔というのでしょうか。

薬を飲んでいるわけではないんですが、

いい気持ちと肩のほてりと、足の踏み場のなさでの

気持ちの高ぶりが癖になります。

神輿を揺らしたときや、神輿を上に放り投げるとき、は要注意です。

注意しないとケガします。

こんぶのおにぎりはなかったけれど、担いでいた肩がおにぎりのようにはれあがり。

元に戻るのに10日くらいかかったのを覚えています。

 

 

今は担ぎ手がなく、中止になる、自治体が多いやに聞いています。

コロナの関係もあるでしょうが、復活させてください。

あの、感激は一生ものです。ともかく男子も女子も楽しいんです。

お祭りは、楽しいんです。

 

今も行われているお祭りを、

一生の生きがいとして、祭りのときは有休を使って

休んでも参加する方がおられます。

 

 

その気持ちとても大事ですし共感します。

大いに盛り上げて故郷を活性化してください。

お祭りをみんなで楽しみましょう。