「ふりかえって」

 

大垣に着いて、「奥の細道」の長い旅が終わり、関西の家に戻りました。

そして、そのときかどうだかわかりませんが体調を崩し、床に伏し、松尾芭蕉がなくなります。

全国の俳諧の同人は嘆き悲しんだことでしょう。

 

 

死んだ後芭蕉が作った俳句や連歌などが

たくさんの作品が残りました。

今もその作品が読まれ、現代の人にもよい影響を残しています。

 

私が強く影響を受けたのは床に伏した時作った句です。

言葉がはっきりしてないのですが、

「床に伏し 夢は枯野を かけめぐる」

という俳句が、すごいと思うのです。

 

 

 

身体は病気で動けなくても、頭の中に経験・体験して、

考えて作った句に、いろいろな感情がよみがえってきていたのでしょう。

最後まで自分の、仕事というか使命を帯びての事柄を、追い続ける。

自分も病気になったら、そんなことを考えながら生きていけたらいいな。

 

小学校の国語の教科書に、説明文が学年ごとにうたわれています。

例えば「狐のしっぽ」の役目です。「ミツバチのダンス」なぜダンスをするのか。

「アリの行列」なぜ行列をするのか。

自然界における不思議な事柄を、

児童生徒に分かりやすく説明しています。

 

 

 

それだけでなく段落や接続語や指示代名詞などの課題も含まれます。

4年生か5年生で「サケの一生」という題の説明文を学習しました。

 

内容としては、自分の川で生まれたサケは川を下ります。

いろいろな外敵に狙われながらも。海に出て大きく育ってまた自分の生まれた

川に戻ってくるのです。命がけで自分の子孫を残すために。

ほかの魚や生きものにも同じことがあるかもしれません。

 

NHKの「素人のど自慢。」の番組を見るのが好きでした。

日本各地で計画を立てて放送をしています。

出てくる人々の歌も最高なんですが、

最初にご当地の紹介が魅力的で目を取られていました。

たまに海外でやる場合も邦人の活躍が見れてうれしいんです。

 

 

20年以上昔になりますがブラジルの都市で行われました。

ある男性が出場されました。歌は鐘2つだったんです。インタビューの中で、

「日本にいるお母さんに元気でやっていることを知らせたくて出場しました。」

そのために350キロメートル離れている家から必死できたそうです。確か3日がかりで。

その男性の健気な行動に胸打たれました。

日本の場合とブラジルの場合では、交通の発達が違います。

開墾を主として、開拓地から出てくるのに、大変だったことでしょう。

「動物の回帰性」人間生まれてきたら、一生を終えて必ずなくなります。

人間の本性として自分の故郷は大切な場所です。できることなら、

故郷で、育ててくれた故郷で一生を終えたいと考えるのでしょう。

そこには横のつながり、縦のつながりが人的にも物的にもあることでしょう。

故郷でなくてもその近くでも似た場所もあると思います。

 

 

 

今から考えると、「奥の細道」の旅は自分の感性を十分生かしながら

人々に俳句を通しての世界観を広げ俳人に尊敬の念をもらいながら、

44歳の若さで亡くなった芭蕉はとても残念であったのですが幸せであったことでしょう。

 

 

 

これで「芭蕉の追っかけは終わりです。」次はどの旅にするかは考え中です。

今までつたない文を読んでいただき大変ありがとうございました。

また「いいね。」を押して下さった読者さんや

読んでいただいたたくさんの方々、本当に感謝申し上げます。

次回をお楽しみ「新シリーズ」です。