中学校の英語は大事だな!

 

翌日、自転車で走り始めます。

右側はバナナに気やヤシの木で南国ムード一杯です。

牛の放し飼いがあったり、屋台のお店があったり

日本との違いを強く感じます。

 

 

 

老人は暑いせいでしょうか、

家の前の日陰に椅子を持ち出し、

道路に向かい休んでいるす姿が多くありました。

日本の老人はごみを捨てたり箒で掃いたりしているけれど

こう暑くっちゃ休むのが一番だな。

左に目をやると太平洋です。青い海原。

白く割れ波打ち際に来るさざなみ。

 

 

 

暑く暑く照る太陽。

少しひんやりした空気の中に潮風が吹いてくる。

海岸線に沿った11号線をひたすら走ります。

山越えは終わりルンルン気分です。

その時、雲が急に黒い色に変わります。

雨が落ちてきます。

目の前に大きく長い橋があります。

この橋は渡り切ろう。

 

雨粒は半端ではありません。大粒なんです。

オーバーかもしれませんが大豆の豆くらいの雨なんです。

このような雨のことをなんていうんでしょう?

そうですね。

「スコール」

 

橋を渡りきったところに、屋根の付いたバス停があったんです。

さっそくそこへ逃げ込みました。

30分くらい雨が行き過ぎるのを待ちました。

すごい雨だ。

 

景色が美しいところは気候風土が厳しいんだな。

雨でもバイクで頑張る人々を目の前に見ました。

雨が小降りになったのを見計らって、再度出発です。

 

 

 

 

 

しばらく行くとお店がありました。

中をのぞくと雨宿りの人々でいっぱいです。

私はバス停。人々はショップ。

色々だな。

そのお店を過ぎて、しばらく乗ると又大粒の雨です。

民宿の看板があり急いで駆け込みます。

しかし、営業している様子がありません。

雨宿りをさせてもらい、40分くらいの時間を待ち再度出発です。

20分くらい乗ると、辺りは時間の割に夕暮れになっていました。

右手に白いペンション風のかわいらしい建物があります。

窓からやわらかい日が漏れています。

(自分を呼んでいるな。)

 

ある意味必死の思いで、ドアをたたきました。

民宿の女主人が笑顔で迎えてくれました。

部屋を紹介してくれました。

今回泊まった民宿の中では最高級だと思います。

 

部屋は新しくダブルのベッド、居間があり、

バストイレがあり、新婚さんが泊まる部屋のようです。

(いいのかな。部屋代が怖いな。いくらになるか…不安安不安。)

 

 

(値段の交渉はしていませんし、内容も話していません。部屋でゆっくり休んでいました。)

その時です。ドアがノックされ

「夕食の用意ができました。一緒に行きましょう。」

声がかかったんです。女性の声です。

「ええっ!」

 

裸で部屋にいた伊妻はあわてました。

(民宿で食事というのは初めてだったんです。

出ないものと考えていたんです。)

 

私は特別の計らいをしてもらったのかもしれません。

服を着て隣の建物に移動しました。

民宿は2軒あり主人の家族用住まいと

お客さん用のようです。家族用住まいに入りました。

ご馳走がたっぷり。

 

 

食卓には、主人、女主人、娘さん2人、

オーストラリア人1人、そして、日本人の伊妻。

会話は英語中心。奥さんが熱心に食事を勧めてくれます。

娘さんが作ってくれたご馳走も披露です。

 

 

 

日本で食べてるのと違い、

おいしい食事を味わいつつも会話に入っていくのが大変です。

  娘さんは24歳で将来、外国でコンピューターを

学びたいと英語で言って、オーストラリアの人と

話が弾んでいました。

 

ご主人はレモン水のお代りに

気を使ってくれていました。

(こんな食事は初めてだなあ。

外国の人たちと一緒に食事。えっー。)

話はもちろん伊妻にふられます。

「名前」、

「職業」、

「年齢」、

「旅の目的」

くらいは聞かれます。

 

そんな時楽器の一つクイズの一つ、

歌の一つくらい余興でできるといいですね。

いきなりやれと言ってもできません。

普段から歌、楽器、手品などできるといいですね。

その場が盛り上がります。きっと。

 

 

 

(国際的食事には中学校程度の英語が必要です。)

「食事は7時です!」

と初めに言われました。

夕食のことか、朝食のことか曖昧でした。

朝起きてみると、居間に食事の用意がありました、

洋風と台湾風の2種類です。迷わず台湾風に手を伸ばし、

おいしくいただきます。

 

(朝夕の食事がついて、りっぱな部屋に泊めてもらい、

部屋代食事代が怖いな、いくらになるのかな…

不安、不安、不安。)

 

別れの時、笑顔で迎えてくれました。

「いくらですか。」

と中国語で聞きました。

中国語で

「1000元です。」

と答えてくれました。日本円で3000円 

「ええっ!」

 

 

 

うれしい、その値段だったら連泊してもいい。

笑顔の訳が分かりました。

ありがたいです。

見送りまでいただき台湾の人の温かさ、

優しさに甘えさせていただきました。

 

「サイチェン」 (再会)