「列車での国境越え」

 

2泊3日国際列車での旅。モスクワから、パリまでです。

停まった駅は、スモレンスク(ロシア)、ミンスク(ベラルーシ)、

ワルシャワ(ポーランド)、ボズナン(ポーランド)、ベルリン(ドイツ)

ブリュッセル(ベルギー)パリ(フランス)です。

EU諸国は通行が自由なんです。

しかし、ロシアから、ベラルーシの国境越えはそうはいきません。

第2次世界大戦での結果。ヨーロッパのある国がロシアに攻めてこないように

線路の幅を違えてあるそうです。

要するにロシアの電車とヨーロッパの電車では車輪の幅が違うそうです。

そうすれば電車、列車で軍事的な攻めは時間がかかるんですね。

攻めは早くできないと考えたようです。

鉄道線路を全部合わせる工事をするか、

または列車の車輪を合わせるか。

 

 

 

「じゃ、伊妻はどうやってロシアからベラルーシに行けたの?」

そこで問題です。どうやって行けたんでしょうか。

 

 

ちょっと考えてもわかんねだろうな。

あったりまえじゃん。早く答え、答言ってみて。

(じらしてもだめね。もったいぶらないで。はやく。)

それは20輌近くある連結をといて、

列車を上と下に分けて下を交換していくんです。

車体が浮き上がるんです。

そんなの見たことねえーし。

時間がかかるんですけど。

車輪の交換が終わるまで不思議な時間です。

 

 

 ベラルーシでの国境越えは列車を止めて、

国境警備隊(軍隊か警察)が厳しくチェックします。

彼女たちの緊張した表情から真面目に対応しないといけないと思いました。

私はロシア語が話せません。

彼女たちが私のことを話してくれました。

(その節はお世話になりありがとうございました。)

 

自動小銃を持って見回りです。

最初の時にパスポートを見せます。

写真と本人がちがってないか1分近く見比べてみます。

そして傍にいる女性の警備隊員にパスポートを渡します。

山のように持っています。

 

 

一輌に男性と女性の警備隊員が組んで、検閲をしているようです。

過ぎ去ったあと1時間くらいして、再度チェックです。

何もないことを再度確認してパスポートを渡してくれます。

ベラルーシはビザ証を取り証明がされているのでやや安心です。

車輪部の交換と、国境越えの手続きが時間をかけて行われました。

 

 

終わって列車が走り出したら「ほっ!」とした気持ちになりました。

自分のことをロシア語で。旅の行先、目的、自転車の荷物のことを

警備隊員に話し、説明してくれた彼女らに感謝です。

(心からありがとうございます。)