「目の前の二人」
「ジャジャジャジャーン」
かわいい中学生の男の子二人と同室になりました。
話をしました。ロシア語ではないんです。
日本語ではないんです。
英語です。
二人のうち一人が話せたんです。
すごい中学生だな。
「ジャジャジャジャーン」
話をしました。
モスクワからパリに行くそうです。
二泊三日一緒だな。
定員四人の部屋で、後の一人の方は乗りませんでした。
最初にそのことが気になっていました。
自転車が邪魔になって迷惑をかけたらいけないと心から思っていたので、
二人のことは眼中になかったのです。
もう一人の方が来ないとわかり自然と嬉しくなりました。
「ジャジャジャジャーン」
何か自分が勝手な思い込みをしていました。
いろいろな話をしているとあることがわかりました。
男の子ではなかった。
(ええっつ)
伊妻だめじゃん。
かわいい女の子だったんです。
伊妻最低。
ほかのこともわかったんです。
(なに、なに?)
それは歳がわかったんです。
14.5歳だと思っていたら、
[29歳だそうです。]
(ええっつ)
それは相手に対して失礼だよ。
だめね!
「ジャジャジャジャーン」
話して彼女らの名前を教えてくれました。
眼鏡をしている子がカーチャさん、
そしてビエラさん。とても仲良しのようです。
それはそのはず。一緒に旅行するくらい、
それもロシアから外国に行くわけですから。
英語で話したのはカーチャさんのほうです。
旦那さんは家にいると言っていました。
3週間の休暇を、
パリ観光、
そして、スペインで泳ぐよていだそうです。
若い子と同室でラッキィー。
(何考えてるの伊妻だめね。)
(うんだ。うんだ)