「モスクワ市内を自転車でスイスイ。」

「市内を走っていたら、伊妻に何か言いたそうな女性のポスターが目に留まり

 

・・・。」

 

 

ヤロンスカヤ駅を目指して自転車で出かけます。

大きな道沿いに走っていきます。

 

赤の広場など行けば歴史に触れよかったのですが

自分の目

当てであるパリ行の列車が出る駅を確認します。

地図を見て走るのですが、なかなか駅につきません。

それは日本と違い、一駅区間が広く長く大陸なんです。

要するに単位が違います。広いんです。

だから自分の感覚では着いたと思ってもまだ半分も行ってなかったりします。

日本にいた感覚で走ったら、遠い、遠い。

 

だんだんいやになってきました。

前に前に進んでようやくそれらしき駅に着きました。

「やったー。着いた。」駅を確認しました。

中には入りません。なぜかというと手荷物検査があるからです。

自転車を置くところもないのです。

確認するために駅の周りの風景を頭の中に入れ込みます。

折り返しヤロスラベリ駅に向かいます。

帰りの道のりも長く感じられました。

 

 

 

途中でトイレに行きたくなりました。

しかしここはロシアの首都モスクワ大通りです。

公衆トイレはありません。「赤の広場」にはいかなかったけれど

大きなお店がいくつも並んでいます。

しかしここはロシアの首都モスクワ。

 

ビジネス街が多く、飲食店が見つかりません。

そんな時目の前に「スターバックス」という日本でもなじみの

コーヒーのお店が現れました。珍しいんです。そのお店があるのが。

伊妻はそこにトイレがあるのを知っていました。

だから自転車を降りて中に入ります。

 

トイレを済ませコーヒーを頼みます。

名前を聞かれました。「なんだそれは。」それはコーヒーの入れ物に

名前を書き入れひきたてのコーヒーができたら名前を呼ぶのです。

自分は名前を書くことを遠慮しました。

 

入れ物の大きさや中身まで間違えないためです。

(よーくできているな。)

疲れた体を休め一服です。入ってくるお客さんを観察します。

ビジネススーツを着た男の人。若い御嬢さん。

(ひざあたりが穴が開いていてボロボロジーンズのパンツ。)

 

 ゆっくり休んで再度自転車に乗り始めます。大きな通り。

ハイファッションの人々。

でも地下鉄の入り口で道路工事をしていました。

石を削っています。

 

もうもうと煙が上がっています。

そこを迷惑そうにたくさんの人が通り過ぎます。

(地下鉄に出入るのはちょっと躊躇します。)

日本だったら水撒いたりビニルを張ったりして

通る人の邪魔にならないように、気を使いながら工事をするだろうな。

(お国の違いだな。)