「帰国」

 

長い旅が終わり、いよいよ帰国の途に入ります。

どんな思いがしたのでしょう。

読んでのお楽しみ。

 

 

「カタニャ空港で」

 

帰国準備をします空港に足を運び観察です。

何回も質問をします、

チェックインが朝の5時半からなので空港に泊まり込みです。

待っている間ベンチに腰かけていました。

 

カートに自転車を載せていました。

年配のご婦人が隣に座りました。

右足がご不自由なようです。

そしてカートのタイヤのところに

丁度足がかけられるようになっていたんです。

「足を乗せてもいいですか」

 

        (刀やの街です)

 

しばらくしてその年配のご婦人と話し始めたんです。

「私は3年前日本に行ったことがあります。

大阪、京都、金沢、奈良、東京、京都は本当に美しいですね。

10日間いました。

 

およそ1か月の旅行です。

中でも温泉は最高でした。

スパゲティはうどんみたいで

食べれませんでした。」

等々話してくれました。

 

イタリアから日本へ1か月のパックの旅行でしょう。

「伊妻の逆をやっている人がいたんです」

またその方が英語で話してくれたんです。

イタリア語でなく。

 

「嬉しかった。」丸1か月、

日本人と会わず、喋らず、

ニュースもわからず生活している自分の唯一わかるのは

中学校で教わった英語なんです。

 

 

         (昔々の競技場)

 

無題

 

磯の香りのする海辺

日の出まもなく

ブロンドの少女がやってきた

岩場に腰を下ろすと

携帯を取り出しメールを打っている

 

キャンプ場に来て

メールの相手は

恋人かな

真剣なまなざし

思いのやり取り

うまくいくといいな。

 

到着ロビーに(昔の競技場。) 

 

荷物を引いて降りてくる

迎える人との再会

お互いのほほとほほわわす

日本人にはない挨拶だけど

迎えのない人は出口へ進む

 

言葉は全然わからないけれど

人と人とが再開する到着ロビーは

 

暖かさとそれぞれの想いが

交差しているシルクロード

 

 

帰国

 

いよいよ帰国です。朝早くチェックインをするんです。

眠いんですが嬉しいんです。

 

 

          (刀や空港)

 

自転車を荷物として受け取ってもらったら自分のペースです。

しかしまだ難問は待っています。

それは、直接成田に行くのではないのです。

飛行機を乗り換えるんです。

 

まずカタニャ空港からベネチア(ベニス)空港へ

そこから30分くらいの乗継でアムステルダム

そして成田へという道筋です。

 

初めての空港はやはり難しいというかわからないことが多いですね。

ここが一人旅のつらいところであり面白いところです。

しかし聞けば教えてくれます。

聞きまくりようやく乗り継ぐんです。

 

「アルプスの山々を見て感激」

 

途中飛行機の中からアルプス山脈を見ました。

雲の間から突き出たてっぺんが見えます。

連になっている感じなので数えたら30くらいありました。

 

    (機内から見たアルプス山脈に感激)

 

 

日本のアルプスは、北、中央、南アルプスなんですが

その10倍くらいあるんです。

アルプスの尾根に道が見えるんですが、半端じゃありません。

ここでの暮らしや、アルプス越えが

どんなに大変かこの目で見てきました。

 

そしてアムステルダムの飛行場で

成田行きの飛行機に乗り換えます。

日本人日本人ばかり

 

嬉しくて懐かしくて

こんなうれしいことはない。

日本語が

聞こえる、

話せる。

 

日本人てほんと素敵だな。

自分の体の中には、

日本人の血が流れているんだな。

 

これで私の西方見聞録は終わりです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

次は「シベリア鉄道」をお送りします。