ご訪問ありがとうございます。

 

 

昨日、縞模様の単衣紬を着ようと思ってコーディネートしました。

 

よし、これでいこう!

 

と思ったところに実家の母から電話が。

 

 

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御年80歳をこえた母は聞いて欲しい愚痴がいっぱい。

 

それを聞くのが私の楽しみ。

 

こちらも盛大に愚痴を言って発散します。

 

実家のもめごとを聞いて心配のタネも増えるのですが

 

胸につかえていた自分の思いも聞いてもらえるのでいいこともある。

 

最近は、母親が一番何でも言い合える友人になりました。

 

ありがたいことです。

 

しかし、長電話になってしまい

 

きものは着られませんでした😞

 

 

 

 

まあ、着てどこかに行く予定があったわけでもなく

 

コーディネートをしたついでに近所にお買い物にいこうか

 

くらいの気持ちでしたのでいいのですが。

 

 

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このきものは私が初めて作った単衣紬です。

 

きものに興味をもって最初にお付き合いした呉服屋さんから購入したもの。

 

残念ながら廃業してしまいましたが上品で素敵な女将さんでした。

 

単衣に仕立てると案外着用期間が長いのですよ。

 

バチ衿にすると気軽ですよ。

 

女将さんの言葉と面影が今もまざまざと目に浮かびます。

 

若い時の体験って鮮烈ですよね。

 

今朝なんて息子の担任の名前もすっと出てこなかったのに(笑)

 

 

 

 

 

女将さんのお勧めにしたがって単衣&バチ衿で仕立てました。

 

お若いからこの絣模様は衿もとに持ってきた方が可愛らしいでしょう

 

という助言に従い

 

衿に大きめの模様を、衽に縞模様を持ってきたのですが

 

これについては少し後悔しています。

 

 

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肩幅ががっしりしていて下半身やや貧弱な私には

 

逆の方がよかったのではないかしらって

 

着るたびに思うのです。

 

なんだか上半身ばかりが目立つのです。

 

顔が可愛らしいわけでもないし(笑)

 

 

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そんなちょっとした不満はありつつも気に入って着用していたのですが

 

40代に入った途端に急にこのきものが嫌いになってしまったのです。

 

着ると老けるんですよね。

 

若い時は若さで着こなせたのですが……

 

 

 

 

思うに、このきもののデニムみたいな色合いが原因ではないかと。

 

デニムって若いうちはおしゃれですけど中年になってくると

 

下手に着ると単なる労働着になる場合があるじゃないですか。

 

私はおしゃれのセンスがないので

 

デニムは40歳くらいからは

 

おしゃれ着として着るのは諦めました。

 

代わりに化繊のものにしました。

 

生地に少し艶があるほうが顔も若々しく映る気がするからです。

 

 

 

 

 

それが最近心境の変化がありました。

 

50代になった今、なぜか着てみたい気分になってきたのです。

 

たぶん年齢を受け入れたのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

きもの雑誌などで “きものの格” という言葉で出てきますね。

 

“紬はいくら高価であっても格はデニムと同じです”

 

みたいなことが書いてあります。

 

あれ、私は好きではありませんでした。

 

だって、大島紬がデニムだなんて感覚的にマッチしないじゃないですか!

 

大島は超おしゃれなワンピースですというならまだわかります。

 

きものや帯にはそのものがそれぞれにもっている格がある

 

というのは理解しているつもりですが。

 

問題になるのは、格というよりTPOじゃないのかしら、とも思います。

 

デニムはおしゃれでも元は労働着だし

 

労働するために9マルキの手の込んだ大島紬は着ないのではないかと。

 

ビジネスで着るというのはまだ分かるけれど。

 

絹のきものって紬であれ染め物であれ

 

お出かけして人と会ったり

 

場に合わせ、場を作るために着用するのではないでしょうか?

 

だから、紬=デニム という格付けには納得できないのですよね。

 

労働着じゃないと思うから。

 

 

 

だけど私のこのきものに関しては。

 

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(↑柄合わせは追いかけ)

 

 

少しデニムという観点を取り入れてもいいのかな、と。

 

着るにふさわしいTPOを考えると

 

会う人に敬意を示すには全然足りないし

 

着る場所も空間の雰囲気を作り上げるのに寄与できるような華はないし。

 

つまり、絹だから外出向きではあるけれど

 

そのまま家事労働もできなくはない、みたいな位置づけ。

 

色合いがデニムっぽいしね。


だからと言って雑に扱うということではなく。

 

大切で愛着ある一枚であることに変わりはない。

 

むしろもっとかわいがるつもり。

 

一時期ちょっと嫌いになっていたこのきものを

 

大好きに変えていく方向性を見つけました。

 

 

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