今日のコーディネート
薄紫地花橘模様小紋にメルヘン調九寸名古屋帯
お天気 晴れ
息子の学校関連の用事に追われてきものを着られず。
毎日きものの目標は一週間も続きませんでした。
仕切り直しの日曜日にしようと張り切って若々しい小紋を着てみました。
写真で見るより実際はずっと派手派手しいきものです。
紗綾型地紋の綸子ですごく光沢があります。
綸子の光り方って現代的ではないですよね。
これ、何を隠そう、私が初めて自分で購入したきものです。
お勤めして5年目に着付け教室に通うようになって、自分のお給料で、自分で選んだきものを誂えたいと思って。
好みの品ぞろえの呉服屋さんを自分でさがして、展示会に行って作りました。
安い小紋ですがきものってお値段じゃないんですよね。
初めて作ったときの思いなんかがぎっちりと詰まっていて、大事で大事で。
でも、結婚し、子どもが生まれ、家事と育児に追われ。
そうこうしているうちに、もう若くて着られない、となり。
衣替えのたびに、出して広げて、眺めてため息をつき、袖も通さずたたんでしまうを繰り返して幾星霜。
コロナ禍の今年。
別におうち時間に着るだけなのだから若くてもいいんじゃない??
思い切って着てみました。
でも、やっぱり若かった。
似合う似合わないの問題じゃなく、かえって年齢を強調してしまう。
ああ、年を取ったなと思ってしまって。
いけないですねぇ、これは。
何とかしなくては。
このままで着られないのなら、どう生かすか?
①帯にする
②長襦袢にする
③洋服にリメイクする
羽織物には向かないと思うので、この三つくらいしか選択肢がないかな。
布を無駄なく使えるという点では②が最良かな。
帯にしてもいいけれど、余り布の活用法にさらに悩みそう。
いずれにしても、この小紋をきものとして着るのは今シーズンを最後にしようと思います。
着ないままでため息をついているより、違う生かし方をして使い続ける方が、気持ちの整理がつくというもの。
娘でもいたらまた違うのだけど息子一人だし。
私のきものたちは私が行く末を決めてあげないといけない。
私一代でなんとかする。
その覚悟でたくさん着て、きもの一枚一枚に思い出をつくり、なんらかの形でそばに置いておくつもり。
きものは本来、親から子へと大切に受け継いでゆくものだけど、私の場合それは無理な事情があって。
布の命を大切にして生かし切ることで、自分の人生も大切にできる気がする。