未公開株詐欺顛末記 その10 | ふじくまさんのブログ

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未公開株詐欺被害者の一部とはいえリストを入手した私は、さっそく一人一人に電話をかけてみることにした。

しかし、警察でもない、弁護士でもない、記者でもない私が電話をかけて不審がられないかとの不安もあったが、そんな心配は一切無用だった。

「○○というところから××という未公開株を買われたと思いますが、それについてお伺いしたいのですが?」

と切り出すと、意外と皆さん普通に話をしてくれた。

もちろん、リストの全員から話を聞けたわけではない。電話に出なかったり、本人が不在だったりで聞けなかった人もいる。

ただ一つ、言えることは話を聞けた人全員、誰も警察に行っていないということだ。

つまり全員、泣き寝入り状態。

詐欺というのは泣き寝入り率の高い犯罪の一つである。

 

そこで私は一人の被害者に警察に行ってもらうよう頼んだ。

その方は私が送った資料も持って警察に行ってくれたが、某県警は全く動かず。

 

ここで大きな問題になるのが、被害者が警察まで行くということは、もう最終段階なんですよね。友人知人等に相談しても埒があかず。もう警察に行くしかないとなってはじめて警察に行くんです。

つまり捜査してほしい、摘発してほしいと思って警察に行くわけです。

ところが、警察は最初は相談として処理してしまう。相談の段階では警察は動いてくれない。この被害者と警察との温度差が問題。

そして結果被害が拡大してから、やっと警察は動くことになる。

ストーカー殺人事件なんかが一番いい例だと思いますが。

 

私も以前、詐欺ではないが某出会い系サイトから大量の迷惑メールが届きだした。

嫌がらせかと思うぐらい、あまりにも大量の迷惑メールが送られて来たため、ついにサーバーがパンク。全てのメールが一切届かなくなった。

これでは仕事も出来ないと神奈川県警に「これは威力業務妨害になるんではないか?」と訴えたが、全く相手にされず。

しかし、しばらくしてたまたま、警視庁がこの出会い系サイト業者を逮捕したので迷惑メールも止まった。この逮捕はニュースでも報道された。

 

そして、今度は比較的近く住んでいる被害者に直接会いに行くことにした。

被害者は一人暮らしの高齢男性Aさん。最寄り駅で待ち合わせをしAさんの自宅へ。

もちろん誰に相談もしていないし、警察にも行っていない。

 

話は少し変わるが、丁度国会ではマルチ商法問題が取り上げられていた。

この時、マルチ商法問題を取り上げていた某議員に私はメールを送ってみた。

すると、その議員から返事がきて、被害者を紹介してほしいとのことだったので、

私は上記Aさんとmixiの私のブログを見てメッセージをくれていた女性Bさんの二人をつ連れて、その議員の議員会館まで行くこととなった。

Aさんは電話勧誘でBさんはマルチ的手法の被害者だった。

 

この議員が働きかけてくれたのかどうか不明ですが、この後今までは単純な振り込め詐欺の啓蒙ポスターだけだったのが特殊詐欺についての啓蒙ポスターも全国で貼られるようになった。

 

この直後ぐらいだったと思うがNHK報道局のディレクターから詐欺被害を防ぐための啓蒙番組を作るから、被害者を紹介してほしいという連絡がきたので被害者の方と「レック石垣」で使っていた資料を送らせていただいた。