愛人の人からの連絡が断って、数日。
これはもう行くしかないなと。メールに書かれた実家の住所に。
途中、雨も降り出しビショビショになりながらも愛人の実家にたどり着く。
夕方ぐらいだったと思う。しかし、ノックをすれど応答無し。
ここまで来て何も無しで帰るわけにはいかんなあと、少し時間を置き再度ノック。
すると母親だと思われる女性が出てきて、娘についての思いを少し話してくれた。
帰り間際、雨に濡れてる私を見てビニール傘を手渡してくれた。
正直、母親に会ったところでという感じでもあった。
そうしている内に、私の携帯に見覚えのない番号からの電話が。
愛人の人は銀座でホステスをしている。そのホステス仲間からの電話だった。
「彼女最近、店に来てないのよ。それで彼女から私宛の荷物を預かってるから直接渡したいんだけど?」とのこと。
それで、新宿アルタ前で待ち合わせすることになった。場所は私が決めた。
以前、ある人から一番安全な待ち合わせ場所はどこか分かるか?と聞かれたことがある。
その人曰く、それは「交番の横」だと。
さすがに交番を待ち合わせ場所にするのは露骨すぎるかなと思ったので、真正面に交番が見える新宿アルタ前を指定したわけです。
更に私は知り合いのジャーナリストに、これまでの経緯と愛人のホステス仲間に会いに行く旨を事前に伝えておいた。
そして、待ち合わせ当日。
待ち合わせ時間になったが来ない。すると私の携帯に電話が。ホステス仲間から。
「まだ埼玉にいて、今そっちに向かってるから」
とのことだった。
まあ、着けばまた電話をくれるだろうと私は近くのネカフェに入り時間つぶし。
しかし、それ以降一向に電話がかかってこない。こちらから架けなおしても出ない。
結局、私は待ちぼうけを食らわされて終わってしまった。
帰った後、事前に伝えておいたジャーナリストに待ちぼうけで終わったことを伝えると、
「無事で何より」と。