朝日の世論調査が他社より自民党の支持率が低くなるカラクリ | ふじくまさんのブログ

ふじくまさんのブログ

あぜ道・けもの道は歩いても人の道は踏み外すな!

まあカラクリという表現は本当は適切では無いんですけどねw

まず、私は今までに朝日と読売で世論調査の仕事をしたことがある。
やり方は一緒。おそらく朝日、読売以外も同じだと思う。

同じ調査方法なのに何故か朝日の場合は他社より自民党内閣、及び自民党の支持率が若干低くなる傾向がある。
例えば、直近の朝日新聞の調査による安倍内閣と自民党の支持率
安倍内閣支持 42% 不支持38%
自民党の支持率 36%

読売の場合
安倍内閣の支持 45.8% 不支持36.4%
自民党の支持率 43.3%

基本的にまず、
・あなたは安倍内閣を支持しますか?支持しませんか?
・(支持する、支持しない共に)それは何故ですか?
・あなたは今、どの政党を支持していますか?

というデフォの質問があって、その後その時々に応じて新聞社か独自の質問をしていくわけですね。
例えば、こういう質問は新聞社は絶対しないと思いますが
軽減税率の対象に新聞も含まれましたが、これは妥当だと思いますか?妥当だと思いませんか?
みたいな質問がいくつか続くわけです。

選挙の時は上記に+して
・あなたは次の参議院選挙に投票に行きますか?行きませんか?
というのが質問がデフォで入る。

だいたい、こういう世論調査の電話が突然かかってきて協力してくれる人っていうのは
元々政治のニュースとか関心をもって見てる人、選挙には行く人なんですね。
もしくは、政治とか選挙とか興味は無いが人が良い人。
ただ政治とか興味が無く、選挙の投票なんて行く気も無い人にとっては、こういう電話とというのは、ただの迷惑電話でしかないんですね。
だから、選挙の世論調査をしていて協力してくれた人は、ほとんど投票に行きますか?行きませんか?という質問には、ほぼ行くと答える。
例えば4000件の個人宅に電話をした。2000件の有効回答を得た。回答率50%ですが、この数字は投票率と比例するんですね。

世論調査だと支持率が何%かとか、前より上がった下がった。選挙のときはどの候補者が今優位だか、そっちの数字にどうしても注目しがちですが、一番最後に載ってる有効回答率も隠れた注目数字なんですね。
ちなみに上記の朝日と読売の回答率は
朝日49%、読売47.7%でした。

話を本題に戻すと、では何故朝日の調査では自民党の支持率が他社より低く出る傾向があるのか?
まず、誘導してるんじゃないかという疑問を持ってる人も少なからずいるかと思うんですが、それはありえない。
何故なら、質問した内容は全て新聞に載ってますますから。
そして何よりもまず最初に聞きますから。
それと、RDD方式で無作為に作った電話にかけてますので、朝日新聞の読者に聞いているわけでもない。

私は朝日と読売で世論調査をして、はっきり分かったことがる。
それは朝日には特別な事象が発生するということ。
それは何かというと、朝日には熱狂的なアンチ朝日の人が存在するということです。

無作為に作られた電話番号にかけるので、朝日新聞が大嫌いだ!という人にかかる場合もあるわけです。
そういう人の一部には朝日には協力したくないと、世論調査への協力を巌として拒否する人が少なからずいるわけです。
そういう人達は、おそらく大抵が安倍内閣支持者であり、自民党を支持してる人達。
つまり、その人たちが調査に協力しない分、自民党支持が減るということです。
もちろん、アンチ朝日の人でも協力してくれる人もいます。
その代わり、朝日に対する文句を調査員は聞かされることになりますがw
朝から晩まで電話をかけていたら、結構な数いるんですよね、それがw

このアンチ朝日の存在が自民党の支持率が他社より低く出る傾向になる要因ではないかと思うわけです。

ちなみに朝日新聞の世論調査で電話をかけてる人は、朝日新聞の社員さんではありません。
基本的に朝日に係わらず、世論調査は新聞社が専門の調査会社やコールセンターなんかをやっている会社に世論調査を委託してやっているわけです。
だから、委託先の社員やアルバイトの人がかけているわけです。選挙の時みたいに人手がいるときは委託先の会社が派遣会社に人材を依頼して派遣社員が電話をかけていたりするわけです。

だから、朝日が大嫌いという方も電話をしているのは朝日の人ではないので、調査に協力してあげればと思うわけですよね。

こういうことを書くと怒られるかもしれませんが、
例えばK党の有力支持団体のS学会の人なんて、喜んで協力してくれますね。
支持政党は?との問いにK党と答えれば、それがそのまま世論調査の数値に反映されるわけですからね。

ちなみに、以前書いた「世論調査のやり方」というブログも書いてますので、ご参考までに。
http://ameblo.jp/fujinokuma/entry-11766195929.html