現場バイヤーを続けながらも藤野香織個人として活動していきたいと思っている私にとって、ロールモデルはズバリ、川島蓉子さんです。


伊藤忠に勤めながら、個人ブランドを確立し、多数のご著書を出版なさっています。


以前にもいくつかご紹介しましたが、ニューヨークへの機内で、新刊「虎屋ブランド物語 」を拝読しました。





虎屋は、なんと480年の歴史をもった老舗でありながら、トラヤカフェなどの新業態を六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、東京ミッドタウンに出店したり、海外進出を仕掛けたり、女性の若手をプロジェクトのリーダーに起用したり、という新進的な取り組みをする企業。


川島さんはそこに目をつけ、徹底的にリサーチしてこの本にまとめられたとのこと。


虎屋のすばらしさもさることながら、川島さんを尊敬する私としては、こういうフレーズにぐっとくるのです。


(ご本人にもお伝えしましたので)少し引用させていただきます。



「用の美」という言葉が象徴しているように、日常の生活の中で使われることでモノは初めて輝きを放つ。使い手にとっても、美しい技を生活に取り入れることによって心が豊かになる。そんな幸福なかかわりを、モノと人との間に作り出すこと。そこにこそ、日本人が持っている本質的な良さのひとつがあるのではないだろうか。



これこそが、住生活商材を専門とする私が常日頃信条としていることであり、それが川島さんの絶妙な言葉で表現されていることに感激したわけです。


女性ならではの感性が研ぎ澄まされている点、そして、そこに深く同調する自分がいます。


きっと私は、川島さんの働き方ではなくて、感性に共感し尊敬の念を覚えるのでしょう。


上質生活のすすめ 」や「川島屋百貨店 」などでも、繊細で豊かな感性を披露なさっています。



いつかご本人にお会いできることを願いつつ・・・。