観たかったのに、もう終わっちゃう~
と慌てて、
映画「わたしを離さないで」を観に行きました。
原作のカズオ・イシグロの本は読んだことが無くて
更に映画化された有名な「日の名残り」も観ていなくて
私にとっては、全くの初めてのカズオ・イシグロ作品。
若干ネタバレになると思うので、
もしこれから……と思っていらっしゃる方は
以下、飛ばしてくださいませ。
時代設定は、ごく普通に近代なのですが、
人間のクローンをつくって、
その人を臓器移植用に育てる話……
政府のプロジェクトになっているという設定のようで……。
そんな風に育てるために
寄宿舎に入れられ、それなりの年齢に達すると
提供依頼が来て、最大4回の移植をして
死亡すると、終了という怖ろしい話……。
おおまかなストーリーだとホラーみたいですが、
映像はサンドベージュの美しくて静かな作品。
でも、観ているとほんと辛くなる……。
子供達は、絵を描くことをかなり重要視されて育つのだけれど
大人になってわかる、その理由がすごく残酷……。
クローンに、魂があるのかを知るため……。
こんな残酷なことを、
さらっと言う校長を演じる
シャーロット・ランプリングがものすごくはまり役……。
そうまでして長生きをしなくてはいけないのかとか、
そこまで執着するのか、とか考えてしまう……。
哀しくなる映画なのに、
映像の綺麗さのためか、
それほど後味が悪くないのはなぜなのか……。
不思議な作品でした。
今日捨てた物。
文庫本 2
(今度、図書館のご自由にコーナーへ持って行きます)
今までありがとう!