ネパール人と私 | ニセナミのブログ

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とある企業の研究者です。
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先日、駅で背後から

「すみません」

と声を掛けられた。

 

初めは私に向けられた声なのかわからず、振り返ることを戸惑ったが、後ろを見てみると、アジア系の男性がスマホを片手に私の方を見ていた。

 

「どうかしましたか?」

と声をかけたところ、どうやら道に迷ってしまったらしい。

道案内をしようとスマホを取り出し、yahooの路線アプリで目的地を検索すると、なんとまあ行きづらい場所だった。

 

お互い英語が堪能ではなかったため、口で説明するのを諦め、電車に乗って一緒に目的地に向かうことにした。

 

目的地に向かう道中、いろんなことを話した。

ネパールのおすすめの観光地、おすすめのご飯。

彼が日本に来た理由。

2週間前に日本に来たばかりだったので、それまでの寂しかった体験談。

宗教上の理由で豚が食べられないのに、日本のおいしい食事に豚が入っているから、気づかずに食べまくっていた話。

 

そんなことを話しているとあっという間に目的地に到着した。

私は何も言っていないのに、彼が財布からお金を出して、道案内料を渡そうとしてくれたが、お金をもらうためにやったわけではなかったので、もちろん断った。自分がもし異国の地で言葉もわからなかったら、いろんな人に道を聞くと思う。私も見知らぬ人に頼ることはあるので、その分困っている方に還元できればと思った。

 

 

この経験から、私自身いろんなことを学んだ。

困っている人がいたら助ける。これには年齢や性別、国籍など一切関係ないということ。最近は、駅で倒れている人がいても声をかけづらい世の中になっている。もしかしたら、その人が変な人で、自分に危害が及ぶかもしれないし、声を掛けることで、時間がとられてしまうことも考えられる。確かに、見るからにやばそうな方であれば、駅員さんに行って声をかけてもらうくらいの自己防衛は必要だと思うが、勇気を出して声をかける(駅員さんを呼びに行く)という行動は人として必要だと思う。

 

日本人は、心が温かいことで有名だったはずだが、都市部に行くほど冷たい人が多い印象を感じる。

自己防衛が求められる現代でも、人の温かさをもう少し感じたいと思う今日であった。