というか、3,11の前日の出来事。
仕事で横浜ランドマークタワーに行った時の事ですが、ランドマークタワーには所々に休憩できるベンチが置かれています。
その前を通過しようとしたら、人がベンチの前に寝ているではありませんか。
「あー、こんな所にもホームレスが来て寝っころがってんのか~、暖かいからな~w」なんて気楽に思って、何の感情も無く通り過ぎようとしました。
しかし、目の前で良く見たら普通の格好をした普通の女性の方ではありませんか。
なんとその女性はベンチの前で倒れていたのです。
ベンチはそこに一つだけしか無いのではなく左右にもあり、それぞれ家族連れと大人の親子連れと見られる女性二人が座っていました。
彼らが何の反応もしていなかったので思わず人が倒れているのだとは思わず、通り過ぎるところでしたが、明らかに様子がおかしい。
女性に近づき声をかける。
意識はあるようだが目はうつろ、朦朧としているようで自分からは起き上がることも喋ることも出来ない状態。
すぐにこれは寝ているのではなく、倒れているのだと気付くがまだ左右の人達は僕を見ながらお喋りを続けている。
まるでゲテモノでも見ているかのような目で。
その後、ビルの警備員の方を呼び対処をして貰い、救急車を呼んで頂いたのだが、その後女性の体調が回復したかが心配です。
すぐに命がどうこうというような状態でも無さそうだったので、ひとまずは救命のプロに任せておけば安心だろうとその場を離れました。
以前にもこのような経験をした事があり、その時はお年寄りの女性が駅の階段で転げ落ちると言う、誰が見ても大変な状況でした。
しかも新宿駅。
が、少なくとも数十人はいたその場の人達で反応したのは僕と、その時の仕事の相棒のみ…。
なんだろなー。
3,11の前日、震災から一年が経ち、震災の年の最後の日であるにもかかわらず、人は浮かれ自己欲に翻弄され、人の目ばかりを気にする元の日本人に戻ってしまった。
人々はもうあの時の純な心を失ってしまったのか…。
2012年の3,11が過ぎ、今や笑い話の中にさえ出てくる事がある震災の惨事。
人間、
自分が良ければそれで良し。
他人の事は、どうでもよし。
痛い思いはしたくない。
係わり合いにも、なりたくない。
そんな気持ちが歌になるようなら、日本人は徳のある民族などと二度と謳わないことだ。
Dice-ket